FXとは?

FXとは?

FXとは「Foreign Exchange」の略称で、正式には外国為替証拠金取引と言います。
FXを分かりやすく言えば、例えばアメリカに旅行に行くとき、アメリカでお金を使うために、まずは円をドルに両替えします。
そしてアメリカから日本に帰ってきたら、残ったドルを円に両替します。
このように両替するということは表現を変えると、円でドルを買うことであり、またはドルで円を買うということになります。
このように円でドルを買うこと、またはドルで円を買うことを、外国為替取引と言います。


外国為替は毎日相場が変化する中、円が安い時に円を買い、円が高くなったら円を売るということを行うことによって、利益を出すことができます。

例えばドルと円の売買で、円が高騰し、1$=100.00円の時に100万円分ドルを購入したとすると、1万ドル分のドルが購入できます。
そこから円安に進み、1$=120.00円になった時にドルを売って円を購入すると、$10000×120.00円=120万円分の円が購入できます。

つまりドル円の相場が1$=100円だった時にドルを購入し、円安に進み1$=120円になったときにドルを売ることによって20万円の利益になるのです。
このようにドルと円を売買することで利益を出す取引を、外国為替取引と言います。

レバレッジ取引

為替取引をするときは、100万円分のドルを購入しようと思ったら、本来は100万円を用意しなければいけませんが、FXの場合は100万円は必要ありません。
日本のFX証券会社は25倍のレバレッジまで許可されていますので、実際は100万円÷25=4万円あれば100万円分の取引ができるようになっています。
つまり前記のような例の場合、4万円の証拠金があれば、1$=100円の時に25倍のレバレッジをきかせて100万円分のドル、つまり1万ドルを購入することができます。
1$=120円になった時にその1万ドルを売り円を購入すると、120万円の円を購入することができますので、20万円の利益を得ることができます。
このような取引をレバレッジ取引と言います。
レバレッジとはテコのことを意味し、テコの原理を用いて、小さな力で大きなものを動かすという意味で、レバレッジ取引が行われています。
こうしてFXでは、少ない証拠金をレバレッジを効かせて大きな証拠金とし、為替取引を行っているため、外国為替証拠金取引と言います。
上記のような例の場合、25倍のレバレッジをきかせることによって、4万円の証拠金で100万円分の取引を行い、20万円の利益を出すことができたわけです。

レバレッジ取引はうまくいけば一獲千金の取引も可能ですが、逆もあり得ます。
つまり一度の取引で証拠金をすべて失ってしまう可能性もあるわけです。
100万円の証拠金で、レバレッジ1倍の取引を行っていれば、例えば1$=100円の時に、100万円分のドルを購入すれば、ドルは1万ドルになりますが、円高になって1$=90円になれば、1万ドルは90万円になってしまいます。
つまり10万円の損失になります。
しかし4万円の証拠金で、レバレッジを25倍にして取引を行っていた場合、1$=90円になる前に4万円以上の損失を出してしまいますので、証拠金の4万円も全て失われてしまいます。
4万円の証拠金で取引を行っているわけですから、4万円以上の損失を出したなら、即刻口座残金は0になってしまう可能性もあるわけです。

追証なし、ゼロカットシステム

FXを含めた先物取引の場合、本来は資金がマイナスになった場合、そのマイナス分は追証となって後から請求されますが、FXの場合、証拠金を失ったら基本的にそれ以上追証がかかることはありません。
FXの場合、多くのFX証券会社ではゼロカットシステムを採用しているため、最初に入金した証拠金がゼロになった時点でトレードは終了で、それ以上の金額を請求されることはありません。
つまりFXにおいては、最大のリスクが証拠金が失われることとなります。

世界の為替取引

国際決済銀行(BIS)によると、2019年4月現在の世界の為替市場の1日の平均取引高は6.6兆ドル(約700兆円)に上昇したと発表されました。
2020年度日本の国家予算は102兆6580億円。
2019年までの日本の負債総額は1100兆円。
たった一日のFXの取引高が日本の国家予算の7倍!!
たった二日間の取引高だけでも、日本の負債総額よりも多い!

単利と複利

アルバート・アインシュタインは、「複利」について、「人類最大の数学的発見」、「宇宙で最強の力」と言い、「(世界の7不思議に続く)8番目の不思議」と呼びました。
複利とは、運用期間中に発生する利息を元本に繰り入れ、元本+利息を新しい元本として再投資し、利息を計算する方法です。
発生した利息も元本に加えられ再投資されていくので利息が利息を生んでいく形になり、投資や運用を行う場合には、大変有利な計算法です。
具体的計算を次ページで見ていきたいと思います。


元本10万円、運用利益が月10%の場合と、20%の場合を5年間にわたって運用した場合になります。

月10%の運用益の場合、単利で運用した場合は毎月1万円づつ利益が増えていきますが、複利の場合その運用益1万円も翌月の元本に加えられますので、元本+利益の11万円が翌月の元本となります。
同じように毎月の利益も元本に加えられていった場合、上記のような計算になります。このちょっとした違いが、5年も経つと天と地ほどの違いになってしまうことがよくわかります。

FXのリスク

FXの場合も他の投資と同様、90%以上の人は損をし、利益を得ている人は10%にも満ちません。10%にも満たない実力ある専業トレーダーの場合、ほとんどのトレーダーは自分の運用で完結します。しかし本当に実力あるトレーダーの場合、ヘッジファンドにスカウトされたり、個人で投資コンサルタントとなり、資産運用を行ったりもしますが、そんな場合でも小口の投資家は相手にされません。同じ労力でも、小口投資家から得られる利益はほんのわずかですが、大口の投資家ならば大きな利益を得ることができるからです。
また小口投資家は、小口でありながらも口数は多く、ちょっとしたことでもすぐにクレームをつけたがる人が多く大変だと言いますが、大口投資家は一旦信頼関係が築かれたらば小さいことなど何も言わず、信頼し運用を委ねてくれます。
ですから私たちのような一般人は、そんな本物のトレーダーからは、初めから相手にされることはありません。

世の中には、元ヘッジファンドトレーダーだとか、世界的にも一流の大学を卒業し、専門教育を受けた優秀なトレーダーと言いながら私たちから資金を集め、MAM口座やミラートレードでトレードをやってくれるという話は世に溢れています。
しかしそのような話も、90%以上は偽物です。
本物のトレーダーは、他人のお金を扱わなくても、自分の自己資金だけでも十分な利益を上げることができますので、あえて面倒で責任も重い他人の資金を運用しようなどとは思いません。
ネット上でもよく月利20%~30%とうたって、投資家から資金を集めようとする運用話は後を絶ちません。
しかし実際他人に運用してもらって、ひと財産を築くことができたというような話は、ほとんど聞いたことがません。