FX証券会社の選び方

FX証券会社の選び方

私たちがFXをやる目的は何かと言えば、もちろん資産運用が目的です。
昔から資産運用というと、株や不動産、金銀宝石の売買や絵画など、いろいろな方法はありますが、どの方法もある程度まとまった元手が必要となります。
そんな時誰にでも、少ない元手で始めることができるFXは、今多くの人々の支持を得て、人気の資産運用法となっています。
しかしそんな人気の資産運用法であるFXは、素人でも簡単に参入できるため、その資産を奪おうと多くのハゲタカの餌食ともなっています。たとえ日本の超有名なFX証券会社であったとしても、約定拒否や口座凍結、出金拒否等ありとあらゆる手段を用いて投資家の資金を奪おうとする話はよく聞くところです。

そんな海千山千のFXの世界で、確実に自分の資産を増やそうと思ったら、騙されないための知恵が必要となってきます。
その知恵の一つが、信頼できるFX証券会社の見分け方です。
日本の会社だから安心できる、海外の会社だから危険だと、一概には判断することはできません。
多くの日本のFX証券会社は、そのビジネスモデルとしてDD方式(ディーリング・デスク方式)を採用しています。
DD方式とは簡単に言うと、トレーダーの注文は、同じFX証券会社の他のトレーダーの注文で相殺する方式です。
ですから、一方的に勝ち続ける投資家が出てくると、他の投資家の反対の注文では相殺することができなくなり、FX証券会社が負けを補わなければいけなくなります。つまり投資家とFX証券会社との利益が相反するようになります。
FX証券会社にとっては、そんな投資家にトレードされると、自社の損失は増えるだけですから、できれば自社のシステムは使ってほしくないというのが本音です。
使ってほしくないとなれば、約定拒否を行ったり、故意にシステムダウンを起こしたり、口座凍結を行ったり、挙句の果てに出金拒否を行うことにより、自分から出て行くようにしむけます。

一方、NDD方式を採用しているFX証券会社の場合は、トレーダーの取引はインターバンクに直結されるため、投資家と利益相反の関係になることはありません。
逆に取引手数料を収入源とするため、できるだけ力あるトレーダーに、自社のシステムを利用してもらいたいと願うようになります。
またスイングトレードで、一度ポジションを取ったら、ずっとほったらかしにしているトレーダーよりも、スキャルピングで数多くの取引を行ってくれた方が手数料も多くなるため、スキャルピングを推奨します。

このように、FX証券会社が採用しているビジネスモデルが、DD方式かNDD方式かによっても、投資家にとっての利益は天と地ほどの違いが出てきますから、FX証券会社を選ぶ重要なポイントになります。
日本のFX証券会社よりも海外のFX証券会社のほうがトラブルも多く、いざとなったときにも追いかけることもできなくなり、泣き寝入りするしかなくなりますので、リスクが高いことは間違いありません。
しかし日本のFX証券会社の多くはDD方式を採用していますので、投資家とは利益相反の関係になるので、勝てる投資家は長くトレードを行うことも難しくなります。

以上のようなことを踏まえたうえで、安心して長く付き合えるFX証券会社を選ぶポイントを挙げると次のようになります。
①信頼できる国の金融ライセンスを保有していること。
②資金管理がしっかりしていること。
③ビジネスモデルがDD方式か、NDD方式か?

また参考となる判断基準は、
④出金拒否等のトラブルが少ない。
⑤口座開設数が多い。
⑥取扱高が多い。
⑦所在が確か。
等々が考えられます。

海外FX証券会社の比較サイトを見ると、
・追証ゼロ、両建て。
・レバレッジの大きさ。
・スプレッドの狭さ。
・日本語サポート有る無し。
・ボーナスの豊富さ。
・入出金方法の多様さ。
・約定スピードの速さ。
・IB制度、アフィリエイト制度。
これらの内容を紹介し、使い勝手の良し悪しからランキング付けしている場合が多いですが、それはあくまでも使い勝手の良さということだけで、そのFX証券会社の安全性にはまったく関係していません。

以上の観点から主に、安心して長く付き合えるFX証券会社を選ぶ3つのポイントを、より詳しく見ていきたいと思います。

①信頼できる国の金融ライセンスを保有していること。

一口に金融ライセンスと言っても、信頼できる国と、あまり信頼できない国のライセンスがあります。
例えば銀行で考えると、日本の銀行と、銀行もあまりないような開発途上国の銀行とでは、信用に違いがあるのは誰の目にも明らかです。
同じように、FX証券会社に発行されているライセンスも、どこの国から発行されているライセンスかによって、信用に違いがあるということは当然です。

それではどこの国のライセンスが信用があり、どこの国のライセンスが信用に問題があるのでしょうか?

☆金融規制が厳しく、信用にたる国家。
・アメリカ(日本居住者の受け入れしない)
・EU加盟国:ノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランド、オーストラリア、スイス(日本居住者受け入れしない)、2018年現在、EUで規制されているFX業者は「MIFIDⅡ」と呼ばれる最も厳しい金融規制下にある。投資家に対する透明性も非常に高い。金融規制が厳しい国にて金融免許を持つFX業者以外とは取引しない。
・日本
・香港
・シンガポール

★金融規制が緩い、またはそもそもライセンスを必要としない国。
・セーシェル
・ベリーズ
・バミューダ
・ケイマン
・モーリシャス
・クック
・アンギラ
・アンティグア
・バハマ
・BVI
・ドミニカ
・ラブアン
・パナマ
・ネイビス
・コスタリカ
・バヌアツ
・マーシャル
・モルジブ
・SVG(セントヴィンセントグレナディーン)
・ニュージーランド
・ロシア

②資金管理がしっかりしていること。

投資家が預けた資金の保管方法もFX証券会社の信用性という面では重要になってきます。
FX証券会社は銀行ではありませんし、ましてや金融ライセンスも持たない、実体のない会社などもあります。
入金したとたん資金を持ち逃げするなどということも考えられることです。
また数年前のスイスフランショックのように、スイスフランの暴騰により、一日にして大手FX証券会社がいくつも破綻に追い込まれたということもあります。
投資家が預けていた資金をFX証券会社にプールしていた場合、FX証券会社が破綻したら基本的には回収されることはありません。それゆえ投資家が投資した資金を、FX証券会社はどのように保管しているかということも重要になってきます。

☆分別保管

分別保管とは、FX証券会社の経営資源(資本金など)と顧客の証拠金を異なる銀行口座で管理する方法です。
しかし単に別々の口座で管理しているだけなのでFX証券会社次第では全く安全とはいえません。つまり次のような可能性があります。
・FX証券会社に使い込まれてしまう可能性
・FX証券会社が持ち逃げする可能性
・FX証券会社が倒産した場合、顧客資産も債権者に取られてしまう可能性
金融規制の厳しい国では信託保全と安全性に大差はありません。
証拠金の入金先の銀行に格付けがあることが望ましいと言えます。銀行の格付けは、できれば中期格付け“A”以上が良いでしょう。格付けのある銀行は不用意に信用のない企業とは取引しないためです。

☆信託保全

日本のFX証券会社の多くは「信託保全」を行っています。
信託保全とは、信託銀行もしくは信託法人にFX業者から預かった顧客の証拠金を信託することです。
信託保全の場合、一定の条件下でしか資金の引き出しができないので、万が一FX証券会社が倒産したとしても顧客資産は顧客に返還されるようになっています。
しかし投資家の証拠金が資金流用されていた場合は保全されません。入出金の権限はFX証券会社が持っていますので資金流用は容易です。FX証券会社が信託銀行に預けなかった資金は、一切保証されません。

 

③ビジネスモデルがDD方式か、NDD方式か?

FX証券会社で採用しているビジネスモデルは大きく分けると、ディーリング・デスク(DD)方式とノーディーリング・デスク(NDD)方式との2つがあります。

★DD方式

DD方式とは、投資家とインターバンク市場(銀行などカバー先)との間にFX業者が入り、投資家の注文は基本的にFX業者の中だけで完結するものです。

投資家とインターバンク市場とを直接つなげた場合、中間に入るFX会社の利益は取引手数料のみとなってしまいます。
しかしDD方式で、投資家とインターバンク市場との間にFX会社が入り、その中だけで取引が完結した場合、投資家の損失はそのままFX会社の利益となるため、日本のFX会社の多くはこの方式を採用しているのです。
いわゆる競馬などでノミ行為と言われるものと同じ構造です。
投資家の90%は負けると言われるFX業界では、投資家の損失をFX会社の利益とする方が、FX会社にとっては当然利益を多く取ることができるわけです。

☆NDD方式

一方NDD方式は、投資家とインターバンク市場とを直接に連結する方式です。

この場合、FX証券会社は投資家のトレードには直接関与しませんので、投資家は世界中のトレーダーを相手にトレードをするようになります。
つまり投資家が勝とうが負けようが、FX証券会社には関係がありません。
FX証券会社の利益は取引手数料のみとなります。
よって会社が利益を上げるためには取引手数料を継続的に受け取る必要があるため、投資家に長く多く取引をしてもらえるように環境を充実させます。

☆NDD方式の詳細

さらにNDD方式にはECN方式とSTP方式の2つの方式があります。

☆ECN方式

ECN方式とは、「Electronic Communications Network」のことで、「電子通信ネットワーク」という意味になります。
このECN方式では個人投資家の注文が、FX証券会社を経由しないで直接インターバンクでファンドやFX証券会社、銀行、その他の「Liquidity Providers」などの注文とオークション形式でマッチングされ、売買が成立していきます。
また、参加者の注文はそれぞれ板情報として参照することができます。
ECN方式では、FX証券会社がスプレッドに手数料を上乗せすることがありません。
その代わり手数料を取るという仕組みになっていて、FX証券会社の利益としています。

☆STP方式

STP方式とは、「Straight Through Processing」のことで、「注文が直接市場に流れる」ということになります。
STP方式の場合、投資家から来た注文は一旦FX証券会社で決済します。
その際カバー先の金融機関のレートを参照して、そこにスプレッドを上乗せして投資家に提示します。
その後瞬時にカバー先金融機関に注文を出し決済します。
カバー先金融機関が多いほどスムーズに取引が行われます。
この際のFX証券会社の利益は、スプレッドになります。