ⓑ 文顯進様
1)真のお父様のみ言に見る後継者の根拠
父子協助時代を迎えた2000年頃の真のお父様が語られたみ言を見ると、
「父母様が、霊界の長子である興進君を呼んで、このように祝福された家庭を立て、一緒に統一的宣言をすることによって、先生が祝福をしてあげるのではなく、今後は興進君が祝福をするのですが、興進君がいなければ、顯進君がお父様の代わりに祝福できる時代になるのです。」(三時代大転換一体圏統一祝福式のみ言 2000年9月24日 )
「これから先生が興進君を中心として父子一致理念と、その兄と弟を中心として顕進君が父子一致理念を中心として、祝福行事を天地で、どこでも、思いのままに行うことができる解放時代となります。」
(祝福移譲宣布式 2000年9月24日 天宙清平修錬苑)
このように真のお父様のみ言の中で、文顯進様が祝福行事を行う時代が来ると明確に語られています。
祝福行事は、真のお父様から長子の嗣業を受け継いだ後継者にのみ与えられる特権です。つまり当時真のお父様も、顯進様が後継者として最もふさわしい存在として考えられていたことがこのみ言から窺われます。
2)そのみ言の語られた時期、背景
・2000年3月31日、文顯進様は「世界大学原理研究会」(W-CARP)会長に就任。
・2001年2月25日、「世界平和青年連合」世界会長に就任。
この頃は真のお父様も文顯進様を後継者として考えられていた時期と思います。
・2004年5月10日(陰3月22日)、文亨進様家庭に息子、文信俊様が誕生。
真のお父様は、「ついに生まれた!! 先生でさえもお前たち夫婦にこの孫が生まれるとは思いもしなかった。」とたいそう喜ばれました。
・2008年4月6日には朝の訓読会で、真のお父様は亨進様を後継者として任命されました。
「今、食口たちの中で信仰体験からしても何にしても、亨進の基準を超える人はいない。」
・2008年4月に文顯進様は、家庭連合副会長職、W-CARP世界会長職を解任されました。
・2008年4月18日、文亨進様が世界会長に就任。
・2009年1月には、文亨進様は3度の戴冠式を行い、「真の父母祝福」を伝授されました。
このように統一教会の後継者の流れが、文顯進様から文亨進様の方に変わっていきました。
・2009年3月8日、束草事件で文顯進様は、真のお父様の「一年間、公的な活動を休んで、原理を勉強しなさい」「お父様のそばにいなさい」という指示を拒否し、独自の道を歩まれるようになりました。
・2009年8月2日にUCI財団は理事会を開き、反顯進派の2人の理事、金孝律理事と朱東文理事を解任。統一教会の資産の50~70%くらいと言われる2兆ウォン(2000億円)以上の資産が文顯進様派のものとなりました。
・2009年9月10日には、文顯進様は郭錠煥先生と共に、統一教会と懐を分かつこととなりました。
そしてGPFを組織し、独自の活動を展開されるようになりました。
このように見て分かることは、真のお父様によって2008年頃からは文亨進様が後継者として指名されるようになったため、文顯進様は居場所がなくなり、独自の道を行くようになってしまいました。しかしその背後には、後継者争いの有力候補だった文顯進様を陥れるため、韓お母様を中心とした勢力の陰謀があったことが明らかとなっています。
事実後継者として真のお父様によって公認された文亨進様、文國進様でさえも、韓お母様を不信するようになると、すぐに教会を追い出されてしまいました。
このような流れから見ても、文顯進様が後継者であるというようなみ言は、真のお父様が顯進様を後継者にと考えられていた2000年の一時期のみに限られるみ言であり、その後の文亨進様の台頭とともにそのようなみ言は見ることができなくなりました。
3)文顯進様が後継者であることを否定するみ言
★真のご父母様宣言
2010年6月5日に、真のお父様が宣言文を書かれました。
「万王の王はお一人の神様、真の父母様もお一人の父母、万世帯の民も一つの血統の国民であり、一つの天国の子女である。天宙平和統一本部も絶対唯一の本部だ。その代身者・相続者は文亨進である。その外の人は、異端者・爆破者である。以上の内容は、真の父母様の宣言文である 文鮮明印」 (2010.6.5)
当時統一教会内でも、郭・顕進様派の分裂問題が大きくなっていたため、韓お母様が真のお父様に強く働きかけて『真のご父母様宣言』が書かれました。こうして文顯進様は、完全に後継者の位置から外れてしまっただけでなく、統一教会に対抗する勢力となって、教会員の熾烈な奪い合いが始まりました。
★真のお父様が神山先生にボートで語られたみ言
2010年7月16日、文顯進様をもう一度真のお父様の元に連れ戻したいという思いで、神山先生が文顯進様と行動を共にしたことに対し、真のお父様に問い詰められている場面が残されています。
神山先生は「顕進様が帰ることだけを願ってやってきたことだと・・・」と言われたことに対し、真のお父様は明確に、「もう、ずうっと前に離れたん
だよ。何十年前に。」と答えられています。同時に「今のところ、韓国において繋がっている者は、国進様と亨進様以外に誰もいないよ。」とも答えられています。
この頃には真のお父様にとっても、文顯進様はもうどうにもできない存在となってしまったということが感じられます。
これらの事実を見て分かることは、2000年頃には文顯進様も、真のお父様の有力な後継者候補だったのが、2009年に統一教会を離れてからは、真のお父様にもどうすることもできない存在となってしまったということがわかります。
4)真のお父様との一体化
★束草事件
2009年3月8日、束草・天情苑における早朝の訓読会で、主要幹部と仁進様、顕進様、国進様、亨進様を前に、真のお父様が「霊界の実相であるから良く聞くように」と言われた文書が訓読されました。しかしその文書のうち、2番目に訓読された文書は、当時、韓国教会の会長であった梁昌植先生がご父母様への報告文として作成した文書であり、霊界からのメッセージではなかったことがわかりました。
しかし、真のお父様は顯進様に次のように指示されました。
「一年間、公的な活動を休んで、原理を勉強しなさい」「お父様のそばにいなさい」と。
真のお父様にとって2009年は、残り少ない人生の貴重な期間でした。そんな貴重な日々を後継者候補であった文顯進様と過ごすということは、文顯進様に改めて原理を体恤させ、真のお父様の生きざまを伝え、後継者として完全に心情一体化するための、貴重な訓練期間であったと見ることができます。
そんな真のお父様の心情を知らず、願いを知らずに指示を拒否された文顯進様は、残念ながら真のお父様の心情を理解することはできませんでした。つまり文顯進様には、後継者として立つための最も重要な資格、真のお父様との心情一体化はなされていませんでした。
5)長子の嗣業と祝福
文顯進様に長子の嗣業を伝授されたというみ言や記録は一切ありません。
同様に文顯進様に、後継者としての祝福も与えられたという記録もありません。
つまり文顯進様は、真のお父様からは後継者としては認められていなかったことを意味します。
6)3大試練
2009年3月8日の束草事件の際、真のお父様は顯進様に、「一年間、公的な活動を休んで、原理を勉強しなさい」「お父様のそば
にいなさい」と指示されました。もし文顯進様がこの期間、真のお父様と生活を共にしていたなら、み旨に対する真のお父様の真実な姿を観察し理解することが出来たかもしれません。それはまさしく、生涯を通じてただ神のみを愛してきた人生、神のためにすべてを犠牲にしてきた人生、座右の銘「宇宙主管を願う前に自己主管を完成せよ」を身をもって実践してきた真のお父様の生きざまを知ることのできる期間でした。
またそのような生き様を見せることで、文顯進様も後継者として、どのような姿勢でみ旨に臨まなければいけないかを教え、真のお父様の心情と一体となり、真のお父様の伝統を相続するための必要不可避な路程であったろうと想像できます。
しかし文顯進様は、そのような真のお父様の願いを悟ることなく、自らの感情と事情を優先し、真のお父様の指示を拒否してしまいました。これは真のお父様と一体となって個性を完成し、完成した家庭を築くことで、全ての人類の雛形となる創造本然の理想家庭を築くことができる唯一の機会でもあったと思われます。
そんな神の摂理があったことを悟れず、真のお父様の指示を拒否した文顯進様は、サタンの三大試練のうち、神の第一祝福、第二祝福復帰の基台を失った立場に立ってしまいました。
2009年8月2日にUCI財団は理事会を開き、反顯進派の2人の理事、金孝律理事と朱東文理事を解任。統一教会の資産の50~70%くらいと言われる2兆ウォン(2000億円)以上の資産が文顯進様派のものとなりました。
9月10日、真のお父様は顯進様に、「UCIをを元に戻しなさい」と言われましが顕進様は「分かりました」と言っただけで、実行はされませんでした。
サタンはイエスを非常に高い山に連れていき、世のすべての国々とその栄華とを見せながら「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」(マタイ4.9)と試練しました。これに対してイエスは、「主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ」(マタイ4.10)と答えられた。
文顯進様は、真のお父様に仕えることを拒否し、合法的だったとしても、膨大な資産を有するUCI財団を自らのものとして教会を出て行かれました。まさしく主なる神を拝し、ただ神にのみ仕えることを拒否し、富に仕えることを選んだと解釈するしかありません。こうして文顯進様も、第三祝福復帰の基台も失ってしまいました。
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