1945年当時の本来の神の摂理

7、1945年当時の本来の神の摂理

①大航海時代とロシアの南下政策

大航海時代を通じて数百年間、世界は欧米キリスト教国家による植民地争奪戦が繰り広げられていました。
その結果アフリカの黒人は奴隷として売買され、世界中に労働力として売られていきました。
南北アメリカ大陸では原住民の大量殺戮が繰り返され、多くの民族は滅亡し、多くの文化も失われ、生き残った原住民は土地を奪われ、資源を奪われ、白人支配のもと理不尽な扱いを受け、奴隷のような過酷な生活を強いられました。
アフリカ、アメリカ大陸よりは文明が進んでいたアジアは、イギリス、フランス、アメリカ、オランダ等によって植民地として分割され、植民地で生産された物資は搾取され、アジア諸国は貧困と飢えに苦しみ、原住民は農奴のような扱いを受けてはただ耐えるしかない、過酷な環境に置かれていました。
そんな世界中が植民地となった中、アジアにおいて独立を保つことができていたのが、イギリス、フランスの緩衝地帯となっていたタイ、半植民地となって諸国の租界が置かれていた清、鎖国をしていた朝鮮、そして急速度に近代化を進めた日本の4ヵ国しかありませんでした。
日本は欧米の圧力に屈し、開国を余儀なくされて明治維新を迎え、欧米に見習い富国強兵に努めた結果、短期間のうちに経済が成長し、軍事力も飛躍的に強化され、欧米諸国に対抗できるほどに近代化することができました。

日本は当時脅威となっていたロシアの南下政策に対抗するため、清と朝鮮に共にロシアの南下に備えようと持ち掛けますが、腐敗した清も朝鮮も日本のようにロシアに対して危機感を持つことなく、自国の内政に汲々としていたため、日本は単独で自国を守るしかなくなり、ロシアの脅威が近づいている朝鮮・満州・シベリアへと出兵し、日清・日露の戦争を戦うこととなります。
日本の意外な善戦により、当時世界最強国家の一つロシアにまで勝利した日本の勝利は、白人支配時代の終焉をも意味し、白人キリスト教国家群にとっても日本の存在は脅威となっていきます。
1910年ロシアの脅威を共有するイギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、中華民国などの世界の主要国は、日本による朝鮮統治を認め、日本は朝鮮半島を直接統治することになります。

②カイン型ヘレニズム国家による陰謀

白人支配体制の崩壊を警戒する白人キリスト教国家、特にカイン型ヘレニズムの支配するイギリスは日本を警戒し、アメリカを使って日本を日中戦争の泥沼へと引きずり込み、さらには日本をアメリカと戦争をするようにルーズベルト大統領に働きかけます。
同時にカイン型ヘレニズムの支配するイギリス、アメリカは、陰で中華民国、社会主義国ソ連を支援し、日本がソ連との戦いに向かわないようにとの工作もなされます。
その結果日本は1941年12月8日、真珠湾奇襲攻撃を行い、アメリカに対して宣戦布告無き攻撃を加えてしまい、大東亜戦争へと突入してしまいますが、本来日本は南へ向かうべきではなく、1941年6月22日の独ソ開戦時にドイツと共にソ連へと侵攻すべきでした。
もし日本がソ連との戦いに舵を切っていたならば、ドイツとの戦いだけでも劣勢だったソ連は、ドイツ・日本の二方面からの攻撃には抗しきれず、ソ連はその時に崩壊し、その後の共産主義の拡大も阻止することができ、世界から社会主義国家を完全に駆逐することができたのです。つまり第二次大戦後の共産主義の膨張も、この時に防ぐことができたのです。この時の日本の過った決断によって、世界の歴史は大きく変わってしまったのです。
もし日本がソ連との戦いを選択していたらば、日本は北樺太にある豊富な石油資源も手に入れることになり、石油を求めて南へと戦線を拡大する必要もなく、アメリカと戦う必要もありませんでした。

③大東亜共栄圏こそが共生共栄共義主義社会の実現

日露戦争の勝利以来日本は、アジアの独立運動家たちのメッカとなっていたため、アジアの盟主としての立場も確立していました。同時に日本は第一次大戦後のパリ講和会議では「人種平等法案」を提出し、アジア人のみならず、世界の有色人に対して希望を与えた国家でした。
日本は八紘一宇の精神をもって、アジアの独立に、そして大東亜共栄圏の実現をも視野に入れていましたので、ドイツと共にソ連との戦いに臨み、ソ連を倒したのちには、南下政策を進めるソ連の脅威が無くなり、満州国、朝鮮、台湾の独立を支持し、さらには中国との戦いも終結し、東南アジアの独立運動を支援することで、東南アジアから支配者だった白人を追い出し、大東亜共栄圏を実現することも可能でした。

想像してみてください。日本を中心として朝鮮半島、満州国、台湾が政治的に強力な友好関係で結ばれ、中国、インドをはじめとした東南アジア諸国が、数百年間自分たちを支配し、搾取し続けてきた白人を追い出し、それぞれの国が独立を果たした世界を。そこには今のEUのように一つの巨大な経済圏が形成され、大東亜共栄圏が実現していたことでしょう。
日本が掲げた大東亜共栄圏は、日本を中心として東亜の諸民族による共存共栄を樹立することであり、アジアを一つの家のようにする、八紘一宇の精神がその根本精神となっていますので、まさしく神が願う理想世界の姿がそこに実現していたことでしょう。
こうして日本が実現した大東亜共栄圏に、さらに言えばエバ国日本とアダム国朝鮮が一つとなった基盤の上に、真のお父様が再臨主として堂々として登場されれば、大東亜共栄圏の中心思想が真のお父様の神主義となり、共生共栄共義主義社会がこの地上に、大東亜共栄圏に実現されていたことでしょう。
これこそがまさしく神が2000年間準備された再臨主を迎えるための第一次摂理であり、1945年当時真のお父様を中心として築かれるべきだった、創造本然の世界の姿だったのではないでしょうか。

④サタンの攻撃

そのことをサタンは誰よりも知っていたため、摂理の中心となる日本を貶め、摂理を失敗させるために日本に対してありとあらゆる工作活動を行ってきたのではないでしょうか。
それが日本を日中戦争の泥沼へと引きずり込むことであり、ソ連との戦いに向かわせないための工作であり、アメリカとの戦争に向かわせる工作であり、原子爆弾を投下して日本民族をどん底に貶めることであり、どん底で疲弊する日本をさらに徹底的に破壊するソ連による侵攻だったのです。
終戦を迎えても日本に対する破壊工作は終わることなく、GHQによって戦争放棄の憲法が押し付けられ、東京裁判によってアジアを侵略した戦争犯罪国家であるという偽りの歴史を押し付けられ、白人社会を震撼させた日本人の精神を破壊するために、WGIP洗脳工作によって自虐史観を植え付けられ、戦前の日本の全てを悪として教育されるようになったのです。
こうして日本は神の摂理を担う中心国家であったために、サタンの攻撃もどの国よりも強烈に受けざるを得なかったのではないでしょうか。
こんな結論は原理講論にある「天の側国家米、英、仏と、サタン側国家独、日、伊」の大前提からは決して導き出されることではありません。天の側国家とされる米、英、仏は、実はカイン型ヘレニズムの支配するサタン側国家だったということと、サタン側とされた日本は、実は神の摂理に最も貢献した、天の側だったと考えたときに初めて導き出される結論でもあります。

⑤第二次大戦での天の側国家勝利への疑問

あくまでも天の側国家を米、英、仏の3ヵ国と定義した場合、誰でも感じるであろう一つの疑問があります。
それは第二次大戦では天の側国家が勝利したといっているにもかかわらず、何故神の国実現の理想に向けて、摂理は進まなかったのでしょうか。
それどころかソ連が戦勝国家に名を連ね、その後中国に中華人民共和国が誕生し、北朝鮮が誕生し、東欧諸国が社会主義を採用しと、共産主義世界が世界に何故伸長してしまったのかという疑問です。
もし神側が負けてしまったのなら共産主義世界が世界に拡張してしまったとしても納得できるのですが、神側が勝利したにもかかわらず、何故共産主義世界が拡張してしまったのでしょうか。どう考えても理屈に合わないのです。

原理講論ではあくまでも米、英、仏を天の側国家としてしまった故に、共産主義の結実した国家とも言うべきソ連が、何故天の側国家米、英、仏と共に、日本と戦ったのかについて意味不明な解説があります。
「第二次大戦において、サタン側の国家であるソ連はなぜ天の側に加担するようになったのだろうか。法王を中心とする西欧の中世社会が復帰摂理の目的を達成できない立場に立ったとき、神はこれをカインとアベルの二つの型の人生観の世界に分立して、共産と民主の二つの世界を成し遂げていく摂理をなさらなければならなくなっていた。ところが、封建社会や専制君主社会や帝国主義社会は、みなこのような摂理を成し遂げようとする天の側の行く道を妨げると同時に、サタン側が行く究極の道をも遮ることになるので、天の側とサタン側とが手を組んでそれらの社会を打破するようになったのである。復帰摂理は時代の流れに従って発展する。したがって、神の復帰摂理を先に達成していく非原理世界も、時代の流れに従ってサタンの目的を指向し発展せざるを得なくなる。ゆえに、サタン世界においても、古びた社会は進歩的な社会をつくるのに障害となるので、それを清算する戦いをするようになるのである。
このような歴史的な趨勢からして、第二次世界大戦における全体主義は、天の側においてそうであるように、サタン側が行く道においてもまた、やはり障害となったのである。しかるに神は、サタン側が共産主義世界をつくることを、蕩減復帰摂理上、一時的にではあっても許容されなければならなかったので、ソ連が天の側国家と協力して全体主義国家を打倒することにより、共産世界が速やかにそれなりの結実をするようにされたのである。しかし第二次世界大戦が終わるや否や、民主と共産の二つの世界は、水と油のように、はっきり分かれるようになったのであった。」

原理講論のこの部分は、何度読んでも何を言っているのかよく分かりません。天の側国家米、英、仏とサタンの最終形態ともいうべきソ連が連携したことを、無理やり屁理屈を付けて解説しているようにしか聞こえず、何度読んでも心に刺さるものがないのです。
「天の側国家米、英、仏と、サタン側国家独、日、伊」を逆にして、サタン側国家米、英、仏が、同じサタン側国家ソ連と結託して第二次大戦に勝利した故に、第二次大戦後サタンの結実ともいえる共産主義世界が世界中に拡散され、1980年代後半には世界の共産化の脅威にまで至ったと考えた方が理にかなっているのです。
そう考えると神側国家日本が勝利していたら、日本と朝鮮が一つとなった地に再臨主を迎え、日本によって作られた大東亜共栄圏の上に真のお父様の神主義が基本理念として受け入れられ、1945年からの7年で地上に神に国が実現していたとする方が理にかなっているのです。
原理講論にあるように「天の側国家米、英、仏と、サタン側国家独、日、伊」と教わった先入観念を捨て、客観的歴史的事実と、より詳細な原理的分析によって導き出した「カイン型ヘレニズム国家である米、英、仏はサタン側であり、日本は神側の国家だった」という結論の方が、よほどすっきりした解説ができてしまうのです。
この原理講論にある「天の側国家米、英、仏と、サタン側国家独、日、伊」がより多くの人たちによって研究され、今後より深い研究成果が現れることを期待するものです。

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