今回のウクライナ危機も、要するにアメリカが、つまりバイデン大統領以下アメリカの政権と、アメリカのメディアと、アメリカの知識人も、ロシアが侵攻すると言い続けてるわけです。
それで日本のメディアも政府も踊らされて、ロシアはけしからん、ロシアが侵攻したら経済制裁をすると言っている。
普通私の外交経験から言えば、そういうアプローチの仕方ってないんです。
本当にロシアが侵攻を考えているんだったら、まず裏で静かに交渉をやるということなんです。
基本的に安全保障が関わるのはヨーロッパであって、アメリカではないんです。
アメリカは無責任にも煽ってるだけなんです。
マクロンも、ショルツも乗り出して、ゼレンレスキーはアメリカとヨーロッパの間に入って、今非常に苦労しているということです。
もう一つの問題は、ゼレンスキーは当事者能力がないんです。ここが問題なんです。
要するに東部ウクライナ、ルガンスク州の一部と、ドネツク州の一部の親露派勢力が、独立を宣言して、独立は前から宣言してたんですが、プーチン大統領が、ロシアがそれを国家承認した。
それで平和維持軍かなんかを場合によっては送るという状況です。客観的な状況が。
これを見てみんなでロシアはけしからん。
日本政府も国際法違反だと言ってるんですけど、まず最初にこの東部ウクライナにおけるミンスク合意っていうのがあって、ミンスク合意に違反しているのはウクライナなんです。
そのミンスク合意を簡単に言えば、「東ウクライナを連邦制に行く」と、つまりかなり違いますから、要するに自治共和国みたいなもんです。
そういう連邦制にするというのが、ミンスク合意のポイントなんです。
それはウクライナも当時のポロシェンコ大統領が同意しているわけです。
後からちゃぶ台返しをやってるだけで、プーチンとポロシェンコが同意して、後見人が当時ドイツのメルケルとフランスのオランド大統領です。
ドイツとフランスはミンスク合意というものの、産婆役なんです。
ヨーロッパはミンスク合意でやっと落ち着いたと思っていたんですが、ところがウクライナが守らない。
最近ではウクライナの一応政府軍と、もう一つ私兵部隊がいるんです。
これはネオナチ部隊なんですが、こういう非正規部隊が、ドネツクとルガンスクの、結局親ロ派地域を攻撃してるんです。これは明らかにミンスク合意違反なんです。
それに対して結局追い詰められて、結局難民になって、避難民になって一部ロシアに逃げてるわけですけども、そういう状況だったんです。
だから前半部分を誰も、日本のメディアも、アメリカのメディアも報道しないんです。
ウクライナ中央政府はコントロールできていないんです。
要するに東部ウクライナに派遣されているウクライナ軍、私兵集団、これは元々ネオナチと呼ばれる集団で、アゾフと呼ばれていたんですが、それを持っているのが元ドニプロペトロウシク州の州知事までやったオモイスキーというウクライナの大金持ちなんです。NO3くらいの。
彼はイスラエルとウクライナとキプロスぐらいの3重国籍者なんです。
要するにウクライナ版オリガルヒです。
彼がアゾフという私兵集団を持っているんです。武力集団。
その連中が親ロ派を攻撃しているわけなんです。
2014年の元々のウクライナ危機そのものが、ロシアをウクライナから追い出すというか、そのために作られたウクライナ問題だったんです。
その標的はプーチン大統領だったんです。
プーチン大統領に、何とかウクライナに介入させて、プーチン大統領を世界の悪者にして、一挙にロシアを潰すというか、プーチンを失脚させる、その筋書きが2014年以来ずっと一貫してるんです。
特にウクライナ危機の時のオバマ大統領。
オバマとバイデンが一貫してやってるっていうことです。
その背景にはネオコンがいるわけです
もう一つ言うと、いわゆる天然ガスとかエネルギー問題です。
唯一世界の中で石油メジャーというか、そういう人たちの影響下に完全には置かれてないのはロシアのエネルギーです。
石油とか天然ガス。それを一回取ったと思ったのがプーチンに取られたんです。
それでこれを潰せばプーチンも潰れるっていう。
その辺の経済的なことも踏まえて仕掛けてるってことです。
経済的な利権と反プーチンとは、同じコインの表裏で、プーチン大統領はナショナリストで、ロシアの天然資源はロシア人が支配すべきだという考えで、これを欧米メジャー、外資は、とても飲めない。
自分たちに自由にやらせろといういうことです。
ロシアの中にもオルガリヒと呼ばれる連中は、むしろグローバリストで、欧米と組んで、ロシアの富を支配しようとして、有名なホドルコフスキー事件っていうのが2003年にあるんです。
彼は政治的にもプーチンにとって代わろうとしたんです。
その背後にいたのがロンドンのジェイコブ・ロスチャイルドと、キッシンジャーなんです。
これは陰謀論でもなんでもなく公開情報なんです。
その人たちがプーチンを何とか打倒しようと思って、2003年に遡るんですが、ずっと反プーチン運動を続けているんです。
ウクライナの人々はそんな暴力的な人じゃないんです。
非常に素朴で、親しみやすい人たちなんです。
だからウクライナは今乗っ取られているんです。
誰に乗っ取られたかというと、ネオコンの息のかかった反プーチン勢力にです。
国際的な、外資に出てきたような勢力に、今ウクライナが乗っ取られてるんです。
だから今のウクライナ政府が2014年以降やってることは、ひとえに反ロシア政策ばっかりやってるんです。
ロシア人虐殺してるんです本当に。ウクライナの中で。
そういう政権に対してプーチンが絶えず警戒するのは当たり前の事です。
今回バイデン政権になって、またウクライナ問題が再燃したとき、これは大東亜戦争の日本と同じように、石油とかエネルギーの元を全部断って、戦争に持ち込もうとさせている。
だからプーチンは、戦争をやりたいんじゃなくて、やらされるように仕向けられているんじゃないか。
遡れば、ヒットラーが世界制覇を狙っているとか言って、ヒットラーを倒せっていうことで、アメリカとイギリス、フランスも組んで、ヒットラーを挑発したわけです。
ポーランドに最終的には侵攻させて、その侵攻の直接的な原因になったのは、ポーランドの西側は旧ドイツ領ですから、ドイツ人がたくさん住んでいるんです。
そこでポーランド政府側がドイツ人の虐殺をやったんです。
だからヒットラーも追い詰められて、侵攻せざるを得なかった。
同じことが行われているんです。
まずそういうふうに挑発して、今だったら東ウクライナでロシア人を虐殺する。
そうするとプーチンだって黙ってられない訳です。
国内からの突き上げがありますし。
一方的にプーチンが、侵略の意図をもってウクライナに入っていったんじゃないんです。
一番分かり易いのは、本当に得するのは誰なのかということです。
プーチンはウクライナを占領したとしても、そんなに得にはならないんです。
得にはならないどころか、ものすごく大損で、こんなバカなことはないんです。
パイプラインでドイツとは天然ガスで繋がっているし、正直言えばドイツ政権とフランス政権は嫌がっていると思います。
しかもウクライナも本当は嫌がっているんです。
パイプラインがロシアからウクライナを通って、EUに行っているわけです。
そこが万が一戦場になったら、あるいはウクライナ経由のパイプラインを止められたら、ウクライナも干上がってしまうんです。
ウクライナはロシアとの関係は歴史的に複雑なものがあるけれども、私が経験した限りでは、ロシア人を追い出せと言っているウクライナ人は誰もいなかった。
共存していたわけです。
そこに分裂させようとしたのが、2014年のウクライナ危機で、背後にいたのがジョージ・ソロスなんです。
今もずっとジョージ・ソロスです。
それからネオコンで、実際国務省で2014年に指揮を執ったのがヴィクトリア・ノーランドで、今国務次官になってるわけです。
そういうふうに一つ一つめていきますと、今のウクライナ危機の背景が明確になるんです。
もう一つ思い出してもらいたいのは、1960年代ですけどキューバ危機がありました。
あの時ソ連は、キューバのところに、核ミサイル基地を置こうとして建設始めた。
その時アメリカは何て言ったかというと、「俺の中庭にミサイル基地を置かせるか」って言って海上封鎖を行った。
核戦争の危機って言われました。
ソ連が引き返したんで、事なきを得たんだけど、でも目の前のところに。
ロシアにとってウクライナはそういう形でNATOに入って、アメリカ軍やミサイル基地やいろんなものがあったら、中距離どこじゃなく結構近いんです。
ロシアにとっての安全保障観というのは、国境を接している国が無害であるということです。
反ロシアではないということです。
厳密な意味で中立まで要求しなくても、ウクライナが反ロシアであっては困るんです。
これは当たり前のことです。
ところが反ロシアにしようとしてるのがアメリカのネオコンなんです。
単なる軍事的な問題だけじゃなくて、ロシアの生命線ともいえるパイプラインとか、エネルギーの輸出入とかも含めて、パイプラインを断たれたら、ヨーロッパは本当に冷えあがりますから。
ヨーロッパは真剣で、絶対にアメリカのネオコンのシナリオには乗らないということだと思います。
ドイツだって自然エネルギーに転換するということで、原発を止めると言ってますけど、相当な天然ガスをロシアに依存していて、これを止められたら本当に大変です。
もっと言えばウクライナが、エネルギーメジャーや金融資本とか、アメリカを支配している人たちの手に落ちれば、いつでも好きなようにパイプラインを止めたりするようになると、ヨーロッパもコントロールされるようになる。
バイデンは、アメリカというかディープステートは、何故今こんなことやってるのかっていうと、結局今の新型コロナ騒ぎが失敗したからです。
新型コロナで世界を支配しようと思ったら、人々が立ち上がっておかしいと言い始めたんです。
北欧はもう辞めたし、アメリカの州もどんどん規制を緩和している。
それで世界を恐怖に陥れるつもりだったんですけども、やっぱり2年経ってうまくいかなかったということがわかった。
この次に何をやるかって言うと、彼らの戦略がシフトして、今度はウクライナ問題を契機として、軍事的な紛争に持っていくということかなと思ったんです。
ところが日本はまだコロナ騒動で、3回目がどうだとかそんな議論ばっかりしてるんです。
世界はもうそれ終わったんです。
その辺を見通せないもんだから、中露を一緒にして、大変だと騒ぐマインドしか無ければ、日本だけが一周どころではなく、三周くらい遅れてしまうんです。
今回の記事を賛美してさしあげたいけれど、要は マブチ氏のいつもの見解を受け入れた、水島氏の功績かな?(笑)。
単なる 文字起こしではなく、貴殿の意見も聞きたいところですが。