貴き祭物“志村けん”

「ザ・ドリフターズ」のメンバーでタレントの志村けんさんが29日午後11時10分、新型コロナウイルス肺炎のため亡くなられました。
3月23日に新型コロナウイルス検査陽性が判明して、1週間もたたない出来事でした。

志村けんさんの死は、昔から志村さんを良く知る私たち日本人にとって、この上なくショッキングな出来事であり、新型コロナウイルス、武漢肺炎の脅威を初めて身近に感じた瞬間だったのではないでしょうか?

実は私は志村さんの武漢肺炎感染を知って、実に不謹慎なことを考えてしまいました。
志村さんが武漢肺炎で亡くなるくらいの衝撃がないと、今の日本人は本当の危機感を抱かないのではないだろうかと。

だからと言ってもちろん、志村さんの死を願ったわけではありませんし、まさか本当に亡くなられるとも思ってもいませんでした。
正直、ほどなく元気になりましたという報告が聞けるものと思っていただけに、本当に亡くなられたという報道を聞き、自分自身が武漢肺炎の危険性を再認識させられた次第です。

東京オリンピックが約1年延長されることが決まってからほどなく、小池都知事による「感染爆発の重大局面、今週末の外出自粛を」との緊急会見以来、日本における武漢肺炎感染者も一気に増え始めました。

何とかパンデミックとまでは行っていないまでも、今のペースでいけば、緊急事態宣言へと繋がりかねません。

中国武漢での強制封鎖、イタリア、スペイン、フランス、イギリス、そしてアメリカでのパンデミック、都市封鎖の様子を見れば、日本の対応は甘すぎて話になりません。

初期対応に失敗したにもかかわらず、幸運にも感染者がそれほど増えなかったために、日本の武漢肺炎への対応に自信を持ちすぎ油断した結果、一気に感染者が増えてきました。

安倍総理がいくら緊急事態宣言に言及しても、小池都知事が緊急会見を開いても、国会では野党議員が、今度こそ鬼の首を取ろうと、桜を見る会から、森加計問題の追及に力を入れるなど、国会議員のレベルの低さには閉口してしまいます。

今こそ国家と国民が一体となって、見えざる敵と戦うべき時だというのに、国会議員も、日本国民も全く危機感に乏しく、武漢肺炎の思うつぼとなってしまいそうです。

そんな時に起こったのが志村けんさんの死でした。

国会議員も日本人も、今までは武漢肺炎の怖さを、わが身のものとして感じてはいなかったのではないでしょうか?

しかし志村さんの死は、昔からよく知る身近な存在ですし、今なお元気な姿をいつも通りテレビで見れる大好きなコメディアンですから、まさかこんなに元気な人が、あっという間に亡くなってしまうなどとは、誰にも想像できなかったことでしょう。

それだけに武漢肺炎の怖さを感じるし、本気で気を付けようと感じた人も多いのではないでしょうか?

私たちは、武漢肺炎による致死率は2%前後との報道から、それほど恐ろしい病気ではないと思っていました。
2%の致死率も、その多くは既往症を持った高齢者に多いとのことでしたので、自分には関係ないと思っていた人が多かったのだと思います。

インフルエンザの致死率は0.1%と言っても、一度流行すると多くの人々が感染するため、今年アメリカで猛威を振るったインフルエンザでは、1万4000人ものアメリカ人が亡くなったと言います。

それに比べて武漢肺炎の致死率はインフルエンザの10倍とはいっても、感染者数がついこの前まではそれほど多くはありませんでしたので、インフルエンザとそれほど変わらないと思っていました。

しかしここに来て、世界各地で武漢肺炎のパンデミックが始まり、これからどのような広がりを見せるのか予想が付きません。

志村さんの死をきっかけとして、全ての日本人とは言いませんが、日本人の1割でも、1%でもいいので、武漢肺炎予防に真剣に取り組む人が増えたなら、武漢肺炎による日本人の死亡者も1割、または1%でも減少するのではないでしょうか?

もしイタリアやスペインのように1万人前後も死亡者が出ていたとしたら、100人単位から1000人単位で犠牲者を減らすことができるのではないでしょうか?

たった一人の志村けんというコメディアンの死が、100~1000人以上の死を防ぐことができるのです。

そう考えると志村さんの死は無駄ではなく、日本人にとっての祭物であったのではないでしょうか?
神が日本と日本人を愛するがゆえに、誰よりも影響力のある志村けんというコメディアンを祭物として召され、日本人に危機感を与えてくれたのではないでしょうか?

決して清き祭物というわけではないかもしれません。
酒とタバコと女が好きで、毎日六本木くんだりを飲み歩くような俗人ではあっても、誰よりも貴き祭物として神によって召されたのが、志村けんというコメディアンなのではないでしょうか?

ちょうどこの記事を書いていたら、フジテレビの深夜番組「志村でナイト」に、元気な姿の志村けんさんが出ていました。
こんな元気な志村さんがあっという間に亡くなったなどとは、本当に信じられない思いです。

元気な人でも感染発覚後1週間もたたないうちに死んでしまう、恐ろしい病気が武漢肺炎なのです。

志村さんの冥福を祈りながら、志村さんが私たちに与えてくれた贈り物を大切にし、武漢肺炎との戦いに勝利したいと思います。

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 家庭連合へ
にほんブログ村 哲学・思想ブログ サンクチュアリ教会へ
  • コメント: 0

関連記事

  1. ウイルス発生源、欧米学者が突然変異説:武漢発生源という証拠なし?

  2. 新型肺炎が猛威をふるう中国で、日本の対応がやたらと称賛される理由

  3. 新型コロナ“神対応”連発で支持率爆上げの台湾 IQ180の38歳天才大臣の対策に世界が注目〈dot.〉

  4. 「ウイルスは武漢研究所から漏れ出した」“トランプの天敵”ワシントン・ポストも擁護した「幻の論文」

  5. 「困っているときに助ける友が本当の友」日本、中国にマスク100万枚空輸

  6. 中国当局が関与!?新型コロナ「人工ウイルス」証拠論文が“消滅” 超エリート教授が迫った「2つの研究所」と「ウイルス流出説」

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. アメリカ経済の猿真似をするは日本の自滅行為

    2024.05.18

  2. 森永卓郎氏が命がけで伝えたいこと

    2024.05.01

  3. ウクライナ戦争の原点、ソ連崩壊後の非人道的アメリカの対ロ政策

    2024.04.10

  4. プーチンが語るアメリカを陰で動かしている力

    2024.04.07

  5. イスラエルを狂気に駆らせた捏造記事!?

    2024.04.06

姉妹サイト