4/9(木) 8:00配信デイリー新潮
「武漢ウイルス」の責任を取れ「習近平」 日本の五輪を邪魔する歴史的因縁
“厄介な隣国”という意味で韓国と肩を並べるのは、言うまでもなく新型コロナウイルスの震源地・中国である。一度ならず二度までも、日本の五輪を邪魔だてしておきながら反省の色は一切うかがえないのである。
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彼の国には〈死不認錯〉という言葉があるそうだ。その意味は、〈たとえ死んでも過ちを認めない〉。
コロナ禍を撒き散らし、世界中の顰蹙を買ったところで歯牙にもかけない習近平主席の態度は、まさにこの言葉を体現している。東京五輪を吹っ飛ばしながら、いまだわが国に謝罪すらないのだから。
世界中で猛威を振るうウイルスと同様に、二大超大国の“中傷”合戦もいまだ収束を見せないままだ。
政治部記者によれば、
「オブライエン米大統領補佐官は3月11日、“武漢で隠蔽があった”せいで“世界の対応が2カ月遅れた”と発言。すると、中国外務省の趙立堅・副報道局長が翌日に“米軍が疫病を武漢に持ち込んだ”とツイッターに投稿した。この露骨な責任転嫁にアメリカが激怒。G7外相会合に出席したポンぺオ国務長官は、新型コロナを繰り返し“武漢ウイルス”と呼んで中国を非難するなど、泥仕合が続いています」
真犯人から犯人呼ばわりされたワケで、アメリカの怒りは尤もだろう。
中国出身の評論家・石平氏はこう喝破する。
「中国は、昨年末に武漢で未知のウイルスの存在を知った医師に口止めをして隠蔽を図りました。その間に感染は中国全土から、世界中に拡大してしまった。私は新型コロナウイルスを蔓延させ、何万人もの命を奪った責任は、ふたりの人間にあると考えています。それは習近平とWHOのテドロス事務局長です。中国からの投資に頼るエチオピア出身のテドロス事務局長は終始、中国の肩を持ち、緊急事態宣言も後手に回りました。日本は国際社会を先導して中国とWHOの責任を追及すべきなのです」
ペストと瓜二つ
中国が世界中に疫禍を撒き散らしたのは、これが初めてではない。14世紀に猛威を振るい、ヨーロッパの全人口のうち4分の1~3分の1に当たる2500万人を死に至らしめた黒死病こと、ペスト。この伝染病の発生源も中国とされ、当時の元朝がユーラシア大陸に交易圏を広めた結果、ペストはイタリアを経由してヨーロッパ全土に波及したと伝えられる。
世界2位の経済大国として“一帯一路”構想を推し進める現在の中国が、コロナをヨーロッパに拡散したルートと瓜二つである。
そして、中国が日本の五輪に横槍を入れたのも、コロナが初めてではなかった。
評論家の唐沢俊一氏が振り返るには、
「1964年の東京五輪の真っ只中に、中国は原爆の核実験を敢行しました。アジア初の五輪開催というタイミングで暴挙に及んだのは、世界に自分たちの国力を誇示して国威発揚に繋げたかったからでしょう。今回のパンデミックも明らかに中国発です。五輪が延期となって、再び日本のメンツが潰れたことを中国はほくそ笑んでいると思います」
評論家の宮崎正弘氏も呆れ顔でこう言うのだ。
「コロナがこれだけ拡散したのは、中国の隠蔽体質が影響しています。中国では天安門事件は“なかった”ことになっており、それと同じように、今回もコロナ騒動の震源地が中国であるという事実を塗り替えようとしているのです。しかも、自国内でコロナが終息したと喧伝し、海外に救援物資や医療チームまで派遣する始末。これでは放火犯が消防士をやっているようなものです。習近平が対外的に謝罪しないのは、民主主義国家に自分たちの非を認めることが、自国民に対応の誤りを認めることに繋がるから。そうなれば国内での不満が一気に爆発して、習近平失脚が現実味を帯びてくる。そのため、習近平は決して謝らないのです」
米議会では3月25日、新型コロナウイルスの感染拡大を巡って中国の責任を問う法案が提出された。
この法案では、〈中国がウイルスを秘匿しようとした試みが国際社会に与えた被害〉を特定し、感染症の影響を受けた人々が賠償金を得られるよう求めている。
先の石平氏が続ける。
「もはや謝罪だけでは意味がありません。日本はコロナ感染の被害に遭った国々と連携して中国に圧力をかけ、毅然とした態度で賠償を迫るべきです」
いまこそ、過ちを認めない習近平主席に“人災”の責任を取らせる時だろう。
「週刊新潮」2020年4月9日号 掲載
新潮社
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