“お花畑な人”に伝えたいクリミア侵攻で見た自国防衛の大切なお話し

日本とよく似た国の末路
ここでクイズをします。次の五つの特徴を持つ国はどこでしよう?

・国民は平和ボケしている。
・「軍隊はなくてもいい」という論調が強い。
・近年、国益を明らかに損なった売国政権を経験している。
・外国に媚びた弱腰外交を行っている。
・愛国者は「ナショナリスト」「ファシスト」とレッテル貼りされている。

「日本」と答えた人が多いかもしれません。かく言う私も、思わず「これは日本やんー」と突っ込んでしまいました。しかし、答えは「ウクライナ」。

このクイズは、ウクライナ出身の国際政治学者グレンコ・アンドリー氏の著書『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』から引用させていただきました。グレンコ氏は2013年から日本で暮らしており、戦後の日本の問題点を熟知しています。同書では、2014年にウクライナが自国の領土であるクリミア半島をロシアに占領されたことを踏まえて、平和ボケした日本に警鐘を鳴らしています。

ウクライナがクリミァ半島を占領された最大の原因は、NATOに加盟していなかったことです。未加盟だった理由について、グレンコ氏は次のように説明しています。

「反ウクライナの考えを持っている人は人口の約2.3割ほどいた。(中略)さまざまな親露売国団体はウクライナで自由に活動していた。彼らは取り締まられる恐れが一切なく、大量に自由にテレビ番組に出て、反ウクライナ的な論調、ウクライナの国益を損なうような主張をしていた。(中略)反NATOのチラシ、新聞記事、テレビ広告、デモなどが連綿と行われ」国民にNATOへのネガティブな感情を植えつけていったそうです。NATO側もこのような状況を見て、同国とは距離を置くようになりました。

そして2014年2月、ついにロシアが侵攻しました。ロシア軍はスイスのような抵抗を受けることなく、4日ほどで占拠を完了すると、一カ月後にはロシア領への編入を表明しました。国連では安全保障理事会決議案が採決されましたが、常任理事国ロシアの拒否権行使により否決されています。アメリカやEU各国は非難しましたが、軍事行動を起こすことはありませんでした。2020年現在、同地にはロシア国旗がひ翻っています。

日本にも、反日的な考えを持つ日本人が多くいます。また、アメリカや日米安全保障条約(正式名称・日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約。以下、安保条約)に対するネガティブな報道を行なうメディアも存在します。
幸いにして、アメリカは同条約を尊重しています。私たちは、ウクライナの悲劇から学ばなければなりません。

「百田尚樹の日本国憲法」より

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