4/30(木) 18:12配信WIRED.jp
日本はいま、人類史上最強のセキュリティ技術「量子暗号」の先頭を走っている
近ごろ、怖い話を耳にする。グーグルやIBMが取り組む量子コンピューターが本格的に実用化されたら、わたしたちのプライヴァシーはすべて丸裸にされてしまうのだ、と。現在インターネットで使われている暗号技術はすべて、あっという間に解読されてしまうらしい。けれど、その予測は間違いだと断言しよう。量子コンピューターの能力をはるかに凌駕する、人類史上最強にして絶対的なセキュリティ技術「量子暗号」が敢然と立ち向かい、わたしたちの営みを守ってくれる。しかも、その最前線で戦うのは日本の研究者チームだ。
日本の量子通信は、総合力で勝つ
量子というパワーワードを耳にして、あなたはどう感じるだろう。「SF的な、未来のアイデアに違いない」と想像するのは当然だ。しかし実体はまったく異なる。特に「量子通信」の基礎技術はすでに完成し、2020年1月には初の商用機が日の目をみた。リリースしたのは日本のメーカーである。
「電車に乗っていたら、車内のモニターで東芝のCMをみたんです。いやぁ、感慨深かったですよ」
実用化を目指して長年努力を重ねた研究者のひとり、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の佐々木雅英は現在、国産メーカーの技術者たちとがっちり手を携え、国際標準化の作業に取り組んでいる。深夜に及ぶテレカンファレスに忙殺され、へとへとだが、だからこそ強い手応えを感じている。
「スイスで毎週のように会合が開かれていますが、そこでは日本の提案がどんどん採用されている。量子暗号通信の分野では、われわれ日本人が草案を書きまくっているんです」
この分野における日本の躍進振りは凄まじい。だが、実は数年前まで、日本の研究者たちは暗礁に乗り上げ、苦しみあえいでいた。「量子通信なんて絵空事じゃないの?」「量子暗号なんて、どうせニッチな、重箱の隅をつつくようなニーズしかないんだろう?」……そんなふうに蔑まれ、資金を絶たれ、陰口をたたかれていた。
「もう止めようかと……潮時かもしれないと、諦めかけたこともありました」
けれど、彼らはその難局を乗り切った。だからこそいまがある。素晴らしいチームが日本にはあった。凄い人たちが集まって、お互い手を差し伸べあったからだ、と佐々木は語る。
ぼくらには「光のキモチ」がわかる
世界をリードする日本の量子通信技術者たち。その頭の中を、少しだけ覗いてみることにしよう。
「量子は『解る』ものじゃなくて『慣れる』ものです。使いこなしていくには、感覚を磨いていくしかない」
そもそも量子通信の概念は古く、1960年代には既に提唱されていた。使うのは主に「光」だ。そもそも光は波の性質をもち、進行方向と直角に振動している(直線偏光の場合)。その偏光の方向をコントロールし、例えば「縦向きの光と横向きの光」で「0と1」を表現できれば、通信に使うことができる。さらに、光は強さを弱めていくと「光子」、つまり粒子の単位でカウントできるようになる。限界まで切り刻まれた「光のつぶ」のひとつひとつに、偏光で0と1の情報をもたせることができたならば、究極の通信手段となり得るはずだ。
「理屈は難しくない。量子コンピューターのほうがよっぽど難しいですよ(笑)。いまの社会には光ファイバーの通信網が整っている。あのファイバーを通る光をどんどん弱くして、光の粒のひとつひとつに、きっちりと情報を乗せたい」
光子を利用する量子通信は大きく分けて3通りの期待を担う。第1に通信の大容量化。第2に宇宙探査などで用いる超長距離の通信。そして第3がセキュリティの飛躍的な強化──いわゆる「量子暗号」だ。
「絶対に傍受できない、解読できないということが証明できる。そういう理論は、人類が知るもののなかでは量子暗号のみです」
量子暗号は「鍵配送」、つまり暗号をかける側と解く側で鍵を共有する通信手段に特徴がある。途中で誰かが通信を傍受したとしても、それが痕跡として残ってしまうのだ。そうやって「ケチのついた鍵」を捨て、盗聴されなかった無傷の美しい鍵をうまく構築し、画像や音声を暗号化する。さらに鍵を頻繁に交換しつつ通信すれば、たとえスーパーコンピューターで何千年かけ計算したとしても、暗号化された中身を解読するのは不可能だという。
20年もの長きにわたる努力の結果、いまでは50kmもの長さをもつ光ファイバーを通じ、量子暗号でのやりとりが可能になった。
「長年やっていると、計測器をじっと見ていても、『ああ、光ファイバーが風で揺れたな、だからこんな波形が出たな』といったことがわかるようになるんですよ。光子のキモチがわかる(笑)。みなさんが日常的に、例えば自転車に乗っていたら、無意識にニュートン力学を感じて、ああこのままだとぶつかりそうだとか、これでは加速しすぎで危なそうだとか、そういうことを考えるでしょう。われわれは、光子についてそういう感覚をもっている」
数学のABC予想を証明した京都大学の望月教授と同様に、日本の科学者はすごいですね。純粋科学の分野において、日本が世界をリードしていく時代が来ると思います。40数年、私もできれば望月教授のようなことをやりたいと京都大理学部を受験したのですが、見事に落ちてしまいました。なぜおまえが落ちるのだとさんざん周囲から不思議がられましたが、私には純粋科学より神様のことが最大の関心事だったからでしょう。望月教授の業績は実に偉大だと思いますが、それでも山の頂上に至る一本の道を発見したにすぎないのかもしれません。人間は自然を利用するだけですが、人間が利用することを想定して宇宙を創造された神様は実に偉大です。
いつもコメントありがとうございます。
UCは1990年初頭までは共産主義との戦いがみ旨の中心でした。
ソ連が崩壊し共産主義との戦いに勝利し、その後闘争目標を失ったUCはそれまでとは方向性が変わってしまい、創造本然の世界建設という目標も忘れ、意味のない献金路程に明け暮れることで、完全に腐敗堕落してしまいました。
その間中共は爪を隠すことで自分の力を蓄え、30年かけた長期戦略の元、世界制覇のための戦略を実践し、今日世界を席巻しようという段階まできてしまいました。
日本を失われた20年、30年とよく表現しますが、UCにとってもこの30年は失われたどころではなく、堕落した30年になってしまいました。
もしこの30年間中共のように、主権復帰、創造本然の世界の建設の明確なビジョンを持ち、戦略的な活動を行ってきたなら、今頃中共の脅威など払拭し、社会的地位も確保され、主権復帰も間近なところまで来ていたかもしれません。
同時に本然の世界創建のための科学技術の育成にも力を入れ、新しい時代を切り開く先兵的な役割ができたかもしれません。
一つ結論として言えることは、今までのように、組織に期待し、上から命じられることだけやっていたら、自動的に天国が建設されるということは絶対にありえないということです。
気づいた誰かが自分ができることをやることで、少しでも社会を変えていくしかないのでしょう。