新自由主義、株主資本主義についての分かり易い解説

新自由主義これを我々株主資本主義って呼んでるんです。
これ何かというと企業経営の理念なんです。
株主の利益の追求を最優先としなさい。利益を追求するためには、リストラでも規制緩和でもなんでもいいよという考えなんです。
株式会社が事業活動をして獲得した利益を、その所有者である株主に分配することが株式会社なんだっていう考え方なんです。
従業員に払う給料、賞与、それから下請けとか仕入先から仕入れる取引、これはコストだよと、従業員に対する給与はコストだとする考え方なんです。
だから我が国の中小企業でまだある年功序列とか終身雇用というのは、決して従業員の権利、立場に配慮したもんじゃない。従業員との適切な協調関係ではないんだって言って、成果主義を導入して、よく稼いで株主に還元する額を増やす、社員の給料を上げることが、従業員との適切な協働関係だって考え方なんです。
それで非常に違和感のある考えなんですが、経営と所有の分離というキャッチフレーズで、アメリカから20年前に入ってきましたが、弱肉強食株主総取りの考え方なんです。

企業は社会の公器とし、三方よしの経営という、今までの日本の経営を否定している。
持ち主である株主が、企業を監視するのに便利だから、3カ月ごとに決算をしろ。中には決算に加えて、会社の中には毎月の業績を公表するまで出る状況になってるんです。
3カ月決算っていうのが典型例ですけど、要は企業が長期的に成長するには何をしたらいいのかということではなくて、短期的な損益だけ重視しているんです。
株価の変動が上がった下がっただけが関心ごとで、企業を投資対象として見ている。
こういった日本の上場会社は3カ月ごとに連結決算を行って、株主還元が多い経営者が良い経営者とされているわけなんです。

こんな株主資本主義っていうのに対して、ピケティーさんという経済学者、有名な方ですけど、一つの研究結果を出して、これは特に先進国の中間層を中心に、経済格差を広げた。アメリカじゃ中間層が没落している。日本でも没落している。これはなぜかと調べてみると、資産運用によって得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早い。要するに金が金を産んだ方が、額に汗して働くよりも早く溜まるよということなんです。
裕福な人はより裕福に、労働者は相対的に貧困になることが証明されたんです。
彼を社会主義者っていう人もいるんですけど、株主資本主義が、この前研究結果を出しただけなんです。

じゃあその成長って何だろうかということを、舞台裏、これ本になって出てきません。その事情も全部説明します。
例えばM&Aファンド、PEファンドなんていうんですけど、ファンドがあるんです。彼らは最初にお金を集めるときに、年に25%必ず増やしますって約束して集めるんです。
そうすると1年目に100円だったものは、1年後には125円になっている。
2年目に頭に125円だったものが156円になる。
こう増えていくと、5年間で100円が305円になります。こんなに増やしますよと約束してお金を集める。

どうやってやるかというと、ここにファンドの運営会社があります。
そこが投資家にまず勧誘をするわけです。年25%必ず増やしますと。
それでそこで出資するわけです。
その時に投資家から下見や重視で、100億円で会社買うとして、これ分かりやすい例で出します。
10億円投資家が出します。
このファンド運営会社もファンドに5億円出します。
85億円足りないんで金融機関から85億円借りてきます。
これをこのファンドで100億円用意しました。
そこで売り主に行って、会社を100億円払って買ってくるわけです。
その後何が起こるかっていうと、役員を派遣して、だいたいそのファンドっていうのは5年間くらい会社を保有して転売する。
その間に徹底したコストカットを実施するんです。
リストラ、資産売却、自己株取得、増配、新規研究と開発費の抑制、設備投資の抑制、賃金抑制、下請けの告知相談要求とかやりまくるわけです。
それで浮いたお金を全部配当ということで、ファンドに行くわけです。
5年経ちました。そうなったらどうなるかというと、この買い手ってここに書いてますけど、そこへ入札なんか売って転売します。
そのときの最低コストハードルレートは130億円なんです。
なぜかというと10億円のものは3倍ですから、30億円にして返さなきゃいけません。分配しなきゃいけない。
それから5億円で自分が出した分は、15億円で分配しなきゃいけない。
で残りの85億円で借りてきた分は、85億円の元本と金利も安いですから、それをつけて返せばいい。よってハードルレートが130億円と、金利分以上で売ると言うんです。

今日本の企業、ファンドで買われたようなところ、上場していたところはみんなこうなってるわけです。
じゃあこれが130億円じゃなくて150億円で売れてたらどうなるかっていうと、余った20億円はファンドと出資者で分配するんです。
これ絶対130億円でやるんです。
なぜかというと、1号ファンドをつくってこれ集めますけど、約束を違えるともう集まらない。2号ファンドが作れないから3号ファンドは作れない。
だからファンドにいる人は、死んでも年25%増やすんです。
だからどんなことをやっているかというと、例えば駅前に本社の土地建物があります。そういう会社買ってくるんです。
で売っぱらうんです。そうすると会社に不動産価のお金が入ります。
そうするとそれ配当に回しちゃうんです。
じゃあ会社どうするのかというと賃貸に入れって話です。
5年後俺たちが出て行くから。そういうことをやるわけです。
従業員の給料とか、下請けさんから買うものってコストですから、だから徹底的なカットをする。
こういうことをやって、自分たちが5年間で100円を305円にしてやっている。これが儲ける仕組みなんです。

これは我々みたいなM&Aとか、弁護士とか、関わっている人みんな知ってるんです。
でもじゃあなんで出ないのかとここに秘密があります。

M&Aファンドは会社を買うときに、デューデリジェンスっていうのをやるんです。
これ結局買う会社を徹底的に調べるんです。その時に弁護士とか会計士雇って調べます。
一件当たりのデューデリジェンス、規模にもよりますけど1000万から1億、ファンドが払うんです。そんな上得意のことを弁護士が書けますか?会計士が書けますか?書けないです。
M&A仲介会社も持ち込んだら紹介料もらえるから、ファンドはお得意様なんです。
だから絶対にこういった人々は、ファンドに関わっている人は、この実態を明らかにしない。
私はファンドと取引しないMA業者ですから、なんのしがらみもないので全部表にしちゃう。

M&Aファンドが好む会社っていうのは、キャッシュフローが安定している会社、それからしがらみがある会社、しがらみがあると新しい経営メンバーできて、みんな切っちゃうんです。で売却できる。
株価が割安な会社が狙われるんです。
結局株価が安いっていうことは、安く株を買い占めて解体してしまえば、余計にお金になりますから、精算しちゃう、極端なことを言うと。
それからあの業界再編の必要があることとか、現金いっぱい持っているとか、いい不動産を持ってるとか、お金になりそうなところ、競争優位があるようなところが狙われます。

ある欧州のビジネスクールで教える、対日市場戦略っていう日刊工業新聞に出てたんですが、スズキトモさんっていう早稲田の先生がいて、日本市場が本格衰退する前、に日本企業に自社株買いや高い配当要求する。
これを継続することが不可能になるまでしゃぶりつくし、最終的に株価が下がる前に高値で売れ抜けることが最も効率が良いって教えているんですね。
ようするにしゃぶりつくせということを教えている。
これが株主資本主義なんです。
自社株買いとか赤い配当とかちょっと覚えておいてください。

東芝どうなってますか。東芝は2022年3月期に一株110の特別配当、増配です。配当を増やします。
それからもう2倍を超えるんです。
それから1500億円規模の株主還元をして、特別配当のほか自社株買い1000億円。まさに鈴木教授の教えの通りにしゃぶられています。これが株主資本主義。
もう一つひどいのは、この物言う株主のファラロンっていうのは、赤字のとこだけ読みます。
5年間の営業キャッシュフローの全額を、株主還元する旨を定款にのせろと要求している。
5年間、自分たちが持っている間に、営業キャッシュフロー全部俺たちに寄越せって言ってるんです。
これが東芝の本業力強化につながるだろうか。私は疑問を呈したいです。

弱肉強食株主総どりの株主資本主義にとって、良い経営は何かって考えてみると、従業員に払う給料とか賞与、それから下請けさんとか仕入先さんに払う代金っていうのはコストに過ぎないって考え。共同体じゃないですコストだと。
だからコストダウンを図るために、まず固定費となる正社員。正社員というのは簡単にクビに出来ませんから固定費なんです、人件費。これを削減することが株主の配当を増やすことにつながります。
固定費削減するために邪魔なのは終身雇用です。
終身雇用を破壊して、非正規雇用をを増やして、給料を非正規にすると、給料が、人経費が固定費から変動費にすることができる。これで株主への配当が増える。
つまり平均的な従業員の給料の上昇を押さえつけることが可能になりますから、本来正規雇用されていた従業員を、非正規雇用に押しやって、コスト調整を容易にすることが可能になる。
これは株主資本主義にとってはいい経営です。
人材派遣会社にとって、誰とは言いませんが、巨利を貪るビジネスチャンスも到来してるんです。

今の給料の話を続けますと、給料・賞与はコストに過ぎないって話しましたけど、コストダウンを行うために、国内にある人件費の高い工場を閉鎖して、日本人従業員をリストラして、固定費を減らすことができる。
これは良い経営になるわけです。株主資本主義から言って。
賃金が上がる年代の従業員のコストカットをするためには、45歳に定年を変えて会社から放り出して、あとは自分で考えろと、人件費を抑えて株主へ還元することも、株主資本主義にとっての良い経営です。
それから海外移転ですけど、賃金の安い外国に製造拠点を移して、外国人を雇用して、外国のGDPを増やし、我が国のGDPを減らすことで、国力を減らし、生殺与奪の権を外国に与えても、企業の利益を増やして株主に還元すること、これが良い経営なんです。グローバル経営を推進せよという根拠になるわけです。

国内でやっている下請けの業者さんには、途上国とのコスト競争をさせることで、適切な付加価値を与えないで、買いたたくことが可能になって、それで利益を増やして、株主に還元する。これが良い経営。
だから基礎研究とか将来収益になることが確実でないものへの支出は、無駄金だからやめて、株主に還元すること。これが株主資本主義者が言う良い経営です。
それから工場の老朽化には眼を瞑って、設備投資は極力行わないで、その分を株主に還元する。これも良い経営なんです。

これが理想の経営だと私は見ているんですけど、新自由主義者というか。

株主資本主義が正しいんだろうかという本題に入っていきたいと思います。
確かに改革を叫ぶ人たちが主張する、客観的な無駄、これは改善する必要がある。誰が見ても無駄なものは、改善しなきゃいけません。
しかしこれは株主資本主義が導入される前から、民間企業で三方良しの経営だった日本企業でも普通に行われていました。
だから改革っていうのは、株主資本主義じゃなくてもやってたんです。
それから弱肉強食株主総取りの考えっていうのは、雇用が不安定な非正規従業員を増やしちゃいます。
彼らは当然雇用がいつまで続くかわかりませんから、消費を控え、消費の低迷をもたらします。
また収入が増えないために結婚ができない若者が増えるわけです。
そうすると結婚しても将来に見通しが立たないから、子供をもうけることも諦めたり、こういうことが消費縮小に拍車をかけてないだろうか。
それから低コスト実現のため、少子化による労働者の不足、これを補うために外国人労働者を呼び込んで実質的な移民政策を推進して、治安の悪化を招いていないだろうかと、こういうふうなことも生じてんじゃないか。

短期の損益と株価の上下を主な論点として、3カ月ごとに決算し、配当が多い経営を良しとし、株主だけが富を独り占めする、株主資本主義が各利害関係者にとって、良い経営だろうかと思っているわけです。
それによって日本の地方工場が次々閉められて、中国・東南アジアに移転したために、地方は非常に失業率が高い、つまりグローバル化で疲弊化して、さながらアメリカのラストベルトみたいになってます。
ここが僕は大事だと思うんです。
株主資本主義者の言う成長っていうのは、株主が総取りする金の取り分が増えていくことなんです。
成長という美辞麗句でオブラートに包まれた会社の利益をみなよこせという、本音を隠しているだけなんじゃないか。成長してないって言ってんですけど、それは自分の取り分が増えてないっていうことであって、何を言いたいのかというと、全部会社で従業員とか仕入先叩いて、出た利益みんな俺によこせと言ってるだけなんです。
そうすると当然さっき言ったような、従業員の給料が上がらないとか、開発投資いかないとか、いろんな問題出てくる。
だから富の独り占めを、株主の手から取り戻して、本来の適正な分配に戻すことが必要じゃないか。
つまり何を言いたいかというと、競争して会社自体が成長して、利益を出していくというのは否定していないんです。大いにやったらいいんだけど、その成果物を全部株主が持っていくようなシステムがおかしいんだ。
そこで適正な配分をすることによって、従業員の生活も成り立つし、賃金も上がるし、消費も増えるし、雇用も増えるし、利益の分配を株主が取る分を減らすことによって、他に回すことによって、さらに良い効果が出てくるんじゃないかなっていう見方もあるわけです。

なんで株主資本主義を主張されるんだっていうのを考えなきゃいけない。これはっきり言うと、恩恵を受けている人がいるからなんです。誰かというとまず会社をしゃぶり尽くしたい強欲な投資家、コストカットなど株主資本主義に忠実な経営者。
この人たちカットすると、巨大の報酬が貰えるんです。
昔1億円以上の報酬をもらっていた社長なんてそんないませんでした。
それからこの株が上がることによって、投資家から手数料を欲しい金融機関。株屋さん。株屋さんも株価下がるの困るしで、彼らをお客さんとする周回遅れの経済メディアもいるわけです。
結局ステークホルダー資本主義ってまあ呼ばれている、三方良しの経営みたいなものは、富の独り占めを行う上で障害となるんで、自分の身入れを減らす。
でもこれも本音は株主資本主義をやれと、俺の取り分を確保するためにやってくれとは言えないから、別の言い方で成長がなくなっているという言い方をしてるんじゃないか。
これで指摘したいのは、株主資本主義を旗振りする政治家がいるんじゃないか。これ匿名でまさか投資できるファンドなんか出資してないでしょうね。利益誘導、便宜供与です。
この前の河野太郎さんの会社の日本端子と同じ構造じゃないですかこれ。
こんなことを誰も取り上げない。なぜ取り上げられないかというとファンドは匿名だから。だから政治家の中にはファンドに金入れて、株主資本主義だって言って、それでファンドが稼いだものを配当でもらってる人もいるかもしらない。
そういう疑いもあるんです。

アメリカでは株主資本主義が見直されている。
2019年の8月にこの“ビジネス・ラウンドテーブル”って言う大きなロビー団体がはっきりと言ったのは、顧客への価値の提供、従業員の能力開発、取引先との公平で倫理的な関係を構築して、地域社会への貢献も行って、すべてのステークホルダー、利害関係者に対するコミットメントを行うと言っています。
つまり株主はワンオブゼム(one of them)なんだよと言っているんです。
これに対して180社以上のCEOが署名しているんです。こういう動きが出てきているんです。

それから去年のダボス会議でも、ダボスマニュフェスト2020というのが作成されている。この中で謳われているんです。
ただこの中に悪名高いSDGsっていうのも入ってるんで、これは手放しで褒められない。

じゃあ日本どうだったのっていうのをちょっと最後お話しすると、日本はかつては株資本主義じゃなかったんです。
かつては一億総中流の国だった。
1億円以上の報酬を得るような経営者なんてほんと少数。
我が国の経営っていうのは、株主資本主義じゃなくて、三方良しの経営だったんです。
つまり商売においては、売り手と買い手が満足するのは当然であるし、社会に貢献できてこそ良い商売といえる。
これ近江商人の考え方で、我々が社会人になった頃は会社は社会の公器だった。
脱株主資本主義経営をすると、株主は企業が生み出す価値や利益を総取りできなくなる。
株主への配当は減るんだけど、本来の従業員とか基礎研究、設備投資、下請け企業が得るべき不可価値を還元することができるっていう、我が国の風土にあってんじゃないかなと思ってるんです。

企業の付加価値に対し、給料の場合は付加価値に入ってしまうので課税の対象になってしまうんですけど、非正規にしたら仕入れになるじゃないですか、そうするとコストになるので、そこから外れるので消費税払う額が減ります。
場合によっては還付されます。ということがあるので、彼らにとってものすごく大きなインセンティブになっているということです。それが株主資本主義と相まってしまったわけです。
97年を100とした場合にどう動いたかってことです。

あきらかに配当は6倍で経常利益は3倍になってます。その代わり設備投資は減って、給与も減ってます。
要するにコスト下げて、経常利益増やして、配当に回しているって事が明らかにわかるんですけど、あともう1つ重要なのが、設備投資をしなくなるので、イノベーションが起きなくなるんです。
要は中・長期的な、今我々がいろんなもので矜持しているもの、もちろん政府の巨額な投資、 iphone なんかそうです。
これマツカートがはっきり言ってますけど、アメリカの政府の巨額の投資によってベースの技術があって、それを民生転用をしただけですから、日本企業ってしっかりと長期的な視点で、何十年と基礎研究してきて、それが日の目を見て我々が普通に使っているいろいろな技術があるわけです。
ノーベル賞もそうです。それができなくなるとどうなるかというと、手っ取り早く中小企業で技術を持っているところを買って来いってことになるんです。
それをさらに菅政権で、中小企業淘汰法と言いましたけど、経産省所管の法令と、財務省の銀行法を改正をして、変えてしまったわけですが、そうなると中小企業が切り刻まれたりとか、いい技術が取られてしまって、これはグローバルでやってますから、当然買う側には日本企業だけじゃなくて、海外企業、外資企業があるわけです。
そうなるとそこに取られてしまうということになって、地域はどんどん疲弊していきますということになってしまうわけです。

これちょっと見てください
これ経理やってる人じゃない人も分かるようにすごい簡単に書きました。売り上げが1000円ある会社があるとします。
ここに製造原価っていうのがあるんです。これ何かっていうと、工場で働いている人の人件費とか、下請け会社からの部品を買う費用とか、材料代なんかのことなんです。
1000円の売り上げだけど、そういうの工場でものを作るのに600円かかった。
そうすると手残りが400円になるわけです。この手残りを売上総利益、粗利って言うんです。
そこから事務や営業の人の人件費なんかが引かれるわけです。これを販売費一般管理費っていいます。
そうすると残った手残りが400円から200円かかります。そうするとこの200円、あと経常利益とか特別利益とかあるんですけど、それすっとばします。これに税金がかかるとして、税引き前利益っていうのが200円になります。
これには計算を簡単にするため、法人税が4割かかります。まあざっくりと書いてます。法人税が80円かかるんで、税引き後の利益が120円になるわけです。
この税引き後の利益から配当、株主資本主義者が待ち望む配当が支払われるんです。

分配を重視するとどうなるか。
売上1000円です。
工場の働いてる人たちの給料を上げようとか、下請け会社からの部品購入とか、材料は適正な価格で買い叩かないようにしようと、そうすると600円が650円かかった。そうすると手残りは350円になるわけです。
今度そこから事務や営業の人も所得は上げてあげなきゃいけないということで、200円が250円かかった。
そうすると営業利益っていうのが手残りが100円になるわけです。
ここで税金がかかるんで4割、40円かかります。60円が税引き後利益です。
そうすると配当の原資、もとになるものは60になる。
そうすると株主資本主義者が騒ぐんです。成長が鈍いとか、成長していないと。
でも見かけはこうなんですが実は配当は減るんです。株主の取り分は減るんですけど、従業員の所得は増えます。それから下請け会社の売り上げも付加価値分伸びるんで、結局消費を拡大していくという効果があるんです。

もう一つ対照的なものを説明します。
株主資本主義者がいう成長っていうのを重視するとどうなるか。
例えば売上1000円。
工場の労務者の時給を下げるのは難しいので減らしました。
下請け会社からの部品購入費や材料費を買い叩きました。
そうすると600円かかっていたのが500円にしました。
そうすると手残りは500円になります。
そこで事務の人をなるべくやめさせて非正規社員にしたり、人件費の上昇を抑えて150円で抑えました。
そうすると手残りは350円になります。
これに税金が4割かかると、税引後利益で210円。
そうすると配当の原資が増えるわけです。
これが成長している良い会社だと、株主資本主義者は称えるわけです。
ところが配当は増えますけども、従業員の所得は減るわ、非正規の社員が増えるので、結局は消費縮小するんです。
だから成長とかいう言葉に惑わされちゃいけない。

誰でもわかるように非常に簡単に書いて説明しましたけど、これが株主資本主義者が言う成長なんです。
だからの労働分配率っていうのを比較してみますと、政府の発表ですと日本は50.1%、それでアメリカは52.8%、ドイツは52.3%なんです。
結局いかに労働分配率が日本が低いかということなんです。
ですので私は配当なんか減らして構わないって言ったら日経新聞に怒られますけど、配当は抑えてやはり三方良しの経営で、すべてのステークホルダーがそこそこ皆満足するような経営に立ち返る。
あと日本の強みである家族的経営、疑似家族経営、これに戻す。
やっぱり終身雇用が無いっていうことが消費ができないそうなんです。
やはりいつ仕事がなくなるかわからないと、ずっと消費は抑えます。
ですからそういったことも考えると、これからの経営というのは、新自由主義からの脱却というのはぜひやっていただきたい。

法人税とか消費税の問題も含めてみると、いくら法人税下げても、株主資本主義である限りは、全然みんなに回らないっていう構造がよくわかりました。

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    • 桜葉佳代

    ありがとうございます。ツイートさせていただきました。
    (ちょっと角のあるコメント付けちゃいましたスミマセン。)
    資本主義と言えば株主資本主義みたいに思ってましたが、ステークホルダーというのもあるんですね。
    昭和な経営、松下さんや本田さんがやってた家族型経営(で、良かったっけ?さんちゃん経営ではなくて)。
    株主資本主義経営による成長は数値化されて現れるので単純に分かりやすいけれど、国民の幸福度はどんどん下がる。
    これが安倍さんがやってきた政治だと思うんですよね。(配当金が増えると同時に税収も増えますし。)
    幸福度は数値化しにくいから議論の場での主張はとても弱い。

    最近保険のCMや勧誘がやたら増えてるのも、預かった保険料が全部ファンドに回るからですよね。
    四半期決算、三カ月決算、非生産的な仕事ばかり増やして何やっているんだか。
    何が大切なのかを理解しないといけないと思います。

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