原理講論に見るサタン側国家と天の側国家

・原理講論に見るサタン側国家と天の側国家

原理講論には、第二次世界大戦における天の側国家とサタン側国家に関して、要約すると次のように書いてあります。
「米、英、仏はアベル型の人生観を中心として、民主主義を根本理念とする国家であるから天の側である。独、日、伊はカイン型の人生観を中心としており、反民主主義的な全体主義国家であるゆえにサタン側である。また、前者はキリスト教を支持する国であり、後者は反キリスト教的な立場に立った国家であるので、各々天の側とサタン側とに区別されたのである。」

原理講論の「天の側とサタンの側との区別は何によって決定されるか」の箇所には次のように書いてあります。
「天(神)の側とサタンの側との区別は神の復帰摂理の方向を基準として決定される。神の復帰摂理の方向と同じ方向を取るか、あるいは間接的でもこの方向に同調する立場をとるときこれを天の側といい、これと反対になる立場をサタンの側という。」
「ある宗教が、使命的に見て一層天の側に近い宗教の行く道を妨害するときには、その宗教はサタンの側に属するようになる。また、各宗教は各々時代的な使命をもっているので、ある宗教がその使命期を過ぎたのちまでも、次の時代の新しい使命を担当して現れた宗教の行く道に障害となる立場に立つとき、その宗教はサタン側になるのである。」

これまでの分析からみて、残念ながら原理講論における分析・結論は、あまりにも短絡的過ぎたと言わざるを得ません。第二次世界大戦当時、米、英はユダヤ系金融資本、つまりカイン型ヘレニズムに支配されている国家でした。またフランスも同様にフランス革命以来カイン型ヘレニズムが支配する国であり、米、英、仏は世界中で侵略行為を働き、圧倒的な軍事力をもって現地の国家と文明を破壊し、現地人の大量虐殺、奴隷としての苦役等ありとあらゆる残虐行為を働き、植民地の原住民たちの犠牲の上に自国の繁栄のみを築いてきました。
また共産主義理論に基づく社会主義国家ソ連を誕生せしめ、周辺国家への拡大をも支援していました。
よって表面上民主主義を根本理念としていても、キリスト教を支持していても、サタンの目的に従い神のみ旨を妨害する国家、つまり完全にサタン側に分類されるべき国家でした。

一方日、独、伊の枢軸国側は、サタンの最終兵器、共産主義の拡大を食い止める最後の砦となっていましたので、神の摂理から見てサタン側どころか相対的に見て天の側に分類されます。
特に日本の場合、サタン的目的を成就しようとする米、英の世界戦略上最も邪魔な存在となっていたため、謀略をもって第二次世界大戦へと引きずり込まれました。
そんな時でも日本は、あくまでも侵略戦争を回避し、義のもとに立ち上がろうと「八紘一宇」の精神をもって、大東亜共栄圏の実現を目指すという大義を掲げ開戦に至りました。「八紘一宇」とは「世界を一つの家にする」という意味であり、日本を中心として東アジアを植民地から解放し、人種や国境の壁を越えて、アジアの人々が平等で幸福な家族になるという理想でした。まさしく日本を中心とした大東亜共栄圏の中心にメシヤを迎えた時、メシヤを中心とした共生・共栄・共義の理想世界が実現できる可能性が高まっていたのです。

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