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日本が長期停滞してたってのは間違いなくて、1995年くらいからGDPはほぼ横ばいなんです。
こんなの世界でもほとんどないんだけど、これは根っことなるマロ経済運営ってのが実は間違ってたってこと。
マクロ経済運営を間違うと、民間の人もまともな投資ができなくなるんです。
マクロ経済運営って金融政策と財政政策なんだけど、金融政策ってのはずっとマネーの伸び率を90年代はものすごく低く抑えてて、ありえないくらいに低かった。
90年の中頃から絶対おかしいおかしいってずっと言い続けていた。
マクロ経済政策って財政政策もあるわけじゃない。
財政まではなかなかできないんです。
金融政策を変えても、財政政策うまくできなくて、財政政策の場合は消費増税とかやったり、結構緊縮やってた。
緊縮の中で1番ひどいなと思ったのは、2000年代以降日本の公共投資ってすっごく低い。
なぜ低いかっていうと、実は公共投資する時に、社会的割引率っていう金利みたいな指標に基づいてやるんだけど、これを4%と置いてたんだけど、4%って置くってことは、低金利が全く生きなくて、だから公共投資が全く出ないって状況がずっと続いていて、今でもまだ4%なんです。
これを20年間続けると、民間の方は出たいと思った時、政府が出ていくと勝手に出る。
政府の方が4%って基準で置いてるってことは、もうほとんど公共投資するなっていうことに近くなるんだけど、そういう風になると民間も出ていけなくなって、だからこういう形で前向きな投資ができなくなった。
政府が先に出ていかないとできない時が多いわけ。
今でも4%って金利置いてんだけど、それ海外で普通に計算したら多分1%になるぐらいなんです。
投資っていうのは金利によって決める。
金利が高い時には少なくして、金利が低い時にはたくさん出ていく。
これ当たり前なんだけど、金利でお金借りやすくなったりするとか、そういうのもあるんだけど、でも金利の状況によって投資って変わる。
政府自らが自分で高い金利にしているようなもの。
だから行けないんだ。
社会的割引率ってのが高いと、公共事業の採択率が低いんです。
ここが問題なわけ。
金利が低いのにどうしてこんなに投資が進まないんだろうって。
こんなにずっと低金利なのに、どうして投資はもっと促進されないの。
おかしくないですかて言ったら、それはこの数字があるんだよってこと、見てみたら4%。
これ4%に昔決めました。
これ高橋さんが官邸におられた頃とかに決めたんだけど、それ本来だったらもっとずっと下がっていかなきゃいけないわけ。
ところが日本は4%固定にしちゃってるわけ。
そうすると公共事業が全然採択されない。
だからこれを他の国みたいに変動させればいいんです。
他の国では当たり前で、金利が下がったらそれに応じて社会的割引率も下げる。
社会的割引率と金利は実は同じ。
こんな単純な話で、実はこれ安倍さんに言ったら、国交省だから公明党でしょ。
だからさすがに総理がどうのこうのって言うわけにはいかないから、高橋さんやってよと言って、私一生懸命研究会まで作ってやったんだけど、財務省が潰したりして、結果的には今でも変わってない。
公共事業推進派の人はいつもこれ良いって言っていて、土木学会の人なんかさすがに理解して、高橋さんていい人ですねって言っている。
社会的割引率に応じて公共投資採択する。
これ世界標準だから。
結局これやんなかったから、結果的には日本は最適な投資の1/3ぐらいになっちゃってるわけ。
こんなんだったら成長しないに決まってんじゃない。
緊縮の消費増税にみんな目がいっちゃうんだけども、これが1番ひどい。
だって投資でしょう、投資だから民間を引き出せないんだよ。
公共投資がなされなかったことによって、多分たくさんの日本のいろんな業者さんが潰れたりとか、泣いたりとかしてたはずなんです。
公共投資がちょっと行けば民間の方もそこにひっついて、投資でき たのに投資できなかったってこと。
これを20年間続けたら、それは日本も苦しくなります。
国によっては毎年見直す。
どんなに見直さなくても、3年に1ぺんぐらいは見直す。
金利なんだから当たり前。
金利だから動くから、毎年機械的に見直すのが一番簡単ですよと言ったんだけど、場合によっては2~3年は同じでもしょうがないぐらいは言ったことあるけれど、でも金利だから動くの当たり前。
その後アベノミクスで金融緩和して、金利すごい下げたのに全然下がってなかったから、ちょっと愕然としました。
だから当たり前に変動させるっていう運用をしたら、それだけでだいぶ日本経済は良くなるんです。
今見直しただけでも多分公共投資は2倍以上になると思う。
これいろんな人に言ってんだけど、どっかにラスボスがいるんだ。
これは政策として真っ当だし、世界の誰に言っても通用します。
これ政府の過少投資。
それで民間も過少投資っていうのが非常に大きいんです。
投資っていうのは波及効果が大きいんです。
投資っていうのはぐるぐる回っていくから、民間を潤すのにも非常に良い。
公共投資っていうのは民間にやれって言ってもできない。
政府がやればそれが呼び水となって民間も安心してやれる。
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※社会的割引率
社会的割引率とは、公共事業など将来にわたって費用や便益をもたらすものを評価する際に考慮する割引率で、費用便益分析で一般的に用いられています。異なる発現時期の費用や便益を揃えるための比率であり、一般的には現在手に入る財と、同じ財だが将来手に入ることになっている財との社会的な交換比率を意味します。
たとえば、「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針」では、社会的割引率を4%と定めています。これは、将来の価値を現在価値に換算する際に用いられ、一般的には年4%の割合で将来価値を現在価値に割り引く手法がよく用いられています。
具体的には、10年後に発生する費用100万円は、現在価値で約6.8万円に換算されます。このように、社会的割引率は将来の費用や便益を現在価値に換算するための重要な指標となります。ただし、社会的割引率の設定については、今後の研究事例等を参考としながら、必要に応じてその見直しが行われることもあります。
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