◆近現代400年史概観詳細
イエスの十字架以降2000年の摂理の中で、摂理的中心宗教であるキリスト教は、キリスト王国時代にサタンが侵入することにより、法王と僧侶は地位と名誉、お金と権力を求めるようになり、キリスト教自体も刷新する必要が生じました。
そこで神はルターに始まる宗教改革を断行し、キリスト教は旧教、カトリックと、新教、プロテスタントに大きく二つに分裂することとなりました。
14世紀にイタリアで始まったルネッサンスに始まるカイン型ヘレニズムは、国際金融資本と共産主義(グローバリズム、社会主義思想)という形で世界に浸透し、隆盛と衰退を繰り返しながらも、今まさに私たちが生活している今日の世界を支配しています。
同時に1517年ルターから始まる宗教改革の流れにおいては、2対10の法則が働き、少数のアベル型キリスト教と大多数のカイン型キリスト教が、ある時は協調し合い、ある時は反発し合いながら今日まで摂理を展開してきました。
選民の歴史、ユダヤ人編、キリスト教編に従い、その詳細をこれからまとめていきたいと思います。
・人種差別問題
中世において堕落してしまったキリスト教が生み出した問題の一つに人種差別問題があります。極端な解釈をすれば、白人キリスト教徒のみが神の民であり、白人以外の異教徒たちはサタンの子、人間以下の存在だとする思想です。
アフリカの黒人、中南米のインディオ、北米のネイティブアメリカン、アジア原住民に対する人種差別は、キリスト教のみが正義であり、善であると信じてきた欧米人の信仰ゆえに生まれた差別でした。この白人至上主義ともいべき人種差別思想が、長い間多くの悲劇を生み出すことになりました。
黒人は白人に仕えるべき存在というのは、ノアの方舟の物語に出てくるものであり、聖書を根拠として白人は黒人を長い間奴隷として扱ってきました。
大洪水の後、ノアの家族が方舟から降りてのち、ノアがぶどう酒を飲み、天幕の中で裸になって寝ているのを発見したハムは恥ずかしく思い、セムとヤペテを扇動し父の裸を着物で覆いました。その行為を受けて、ノアは次のように言いました。
「カナンはのろわれよ。彼はしもべのしもべとなって、その兄弟たちに仕える」。また言った、「セムの神、主はほむべきかな、カナンはそのしもべとなれ。神はヤペテを大いならしめ、セムの天幕に彼を住まわせられるように。カナンはそのしもべとなれ」。(創世記9:25~27)
ノアの3人の息子、セム、ハム、ヤペテのうち、セムは黄色人種、カナンの父ハムは黒色人種、ヤペテは白色人種の先祖と言われています。この創成期の記述を見ると、黒人の祖カナンは僕となり、黄色人種、白色人種に仕えるべき存在となります。さらに「神はヤペテを大いならしめ、セムの天幕に彼を住まわせられる」とありますから、白人が黄色人種の主人となるかのような記述となっています。
このように聖書を根拠として、黒人は奴隷として扱われるようになっていくのです。
アフリカでの奴隷貿易は1400年代から始まり、16世紀から18世紀にかけては奴隷貿易を中心とする三角貿易によって、アフリカで安値で売買された黒人はヨーロッパ、南北アメリカ、アジアに労働力として売られ、ヨーロッパに莫大な富がもたらされたのです。
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