・大航海時代
世界が大きく変わったのは、1492年のコロンブスによる新大陸の発見からです。
新大陸の発見から始まった大航海時代は、最初の約100年間はカトリックを信奉するスペインとポルトガルが中心となり、未開の土地の開拓が行われました。
カトリック自体が堕落しサタンの手に堕ちてしまった宗教となってしまったためか、スペイン・ポルトガルが主導して行われた未開の地の開拓は、残忍極まるものとなりました。中央アメリカ、南アメリカにおいては、現地人の大量虐殺が繰り返され、また彼らが持ち込んだ感染症によっても現地の多くの人々が死亡し、多くの文明が短期間のうちに滅亡してしまいました。生き残ったインディオたちも農奴として家畜のような扱いをされ、生きるよりも死を選ぶものも多かったという記録も残っています。
・神の祝福はイギリスへ
その後大航海時代の覇者は、オランダを経てイギリスへと移っていくこととなります。
この頃、イギリスにはヨーロッパ中から多くのピューリタンが集まり、彼らとともに神の祝福もイギリスへと渡りました。
イギリスでは、1642から49年にかけてピューリタン革命が起こり、イギリスを追われていたユダヤ人たちが本格的にイギリスに戻ってくるようになりました。
そして1657年にはユダヤ人追放が解除され、ユダヤ人がイングランドへ367年ぶりに正式に帰還することになりました。
イギリスに戻ったユダヤ人たちは、次第に金融の世界を支配するようになり、1694年にイングランド銀行が設立され、イギリスの通貨ポンドの独占的発給権を得ることによって、経済のみならず実質的にイギリス政治をも支配することになりました。つまりイギリスはこの時点で、カイン型ヘレニズムが支配する国となってしまったのです。
大航海時代を迎え、繁栄していたスペイン、ポルトガルに遅れを取っていたイギリスも、カイン型ヘレニズムが支配する国となってしまっていため、植民地となったオーストラリア、インド、ビルマ、マレー半島では、搾取によって現地はやせ細り、富は全てイギリス本国が享受する植民地経営が行われたため、スペイン、ポルトガルの植民地同様多くの悲劇を生むこととなりました。
イギリスにおいては、プロテスタントに属したイギリス国教会をカインとして、ピューリタンをアベルとしていましたが、アベルであるピューリタンにおいても2対10の法則が働き、少数のアベル勢力(会衆派教会等)と大多数のカイン勢力(バプテスト教会、クエーカー、メソジスト等々)とが存在していました。
ピューリタンにおける少数派、アベル勢力は、イギリス国教会からの迫害を避け、信教の自由を求め新大陸アメリカへと移住していくことによって、神の祝福もイギリスからアメリカへと移り始めることになります。
この記事へのコメントはありません。