・アジアの盟主へ
当時の日本人はアジアを欧米列強の植民地から救出しなくてはならないとする使命感をもっていました。
道義的に見て白人がアジアで為している暴虐の数々は許せないとする空気は日本中を覆っていたからです。
その意気込みは思想家の徳富蘇峰の次のひと言に集約されています。
「極東の国々が欧州列強の餌食になるような事態をわが国は座視するわけにはゆかぬ。われわれには東亜の平和を維持する義務がある」
当時の日本には大きく二つの思想がありました。
ひとつは岡倉天心に代表される、日本がアジアと連携して欧米に対抗すべきであるという「アジア主義」、もう一つは福沢諭吉が唱えた、日本はアジアから抜け出し、欧米の仲間入りをすべきであるという「脱亜入欧論」です。
天心は「ヨーロッパの栄光はアジアの屈辱である」と述べ、「戦争は絶やされなければいけない。己を守る覚悟のないものは奴隷にされなければならないが、他国を侵略するような道義のない国民もまた哀れである。個人の道徳からして発達していない者たちである」と、白人によるアジア侵略を批判しています。
福沢はもともとはアジア主義者でしたが、近代化に背を向ける中国・朝鮮に絶望し、もはや二カ国の悪友との付き合いを謝絶すべしと主張したのです。
このように日露戦争以降日本はアジアの盟主として自覚し、多くのアジア人留学生を迎え入れ、民族自決の支援を行ってきたのです。
1919年、第一次世界大戦戦後処理のためのパリ講和会議においては、日本は世界で初めて人種的差別撤廃提案を行いました。
第二次世界大戦における日本の目標は、東アジア地域から非人道的な搾取をし続けてきた欧米諸国を追い出し、大東亜共栄圏を築くということにありました。そしてその時に掲げられた標語が「八紘一宇」であり、これは「多様な世界を一つの家のように統一する」という意味で、人道的・道徳的な意味合いでの統一を表した言葉でした。
実際第二次世界大戦に突入し、日本が破竹の勢いでイギリス、アメリカ、オランダを駆逐し、植民地を解放していく中で、各地で独立運動家を支援し、義勇軍を創設しました。
日本軍による占領地政策の中には失敗例も多く、フィリピンのように評価されない地域もありましたが、インドネシアでは日本の敗戦後も義勇軍として日本軍が残り、インドネシア独立戦争には3000名もの日本兵が従軍し、1000名以上が命を落としました。今もインドネシアでは、独立戦争に参加した英雄として、国立中央英雄墓地で祀られています。
このように第二次世界大戦における日本の敵は、植民地を通じてアジア人を搾取したアメリカ、イギリス、オランダ、フランス等であり、アジア人と戦ったわけではありませんでした。
アジア人に対しては、「八紘一宇」の精神を持って大東亜共栄圏を築くため、自主独立の支援を行いました。
日本の敗戦によってアジア各国の独立は一旦は挫折しましたが、日本の敗戦後再び旧宗主国がアジア各国を植民地にしようとした時、日本軍によって訓練された独立義勇軍は旧宗主国に敢然と立ち向かい、激しい戦いの末独立を勝ち取りました。
タイのククリット・プラモード元首相は次のように語っています。
「日本のおかげで、アジアの諸国はすべて独立した。日本というお母さんは、難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。今日、東南アジア諸国民が、アメリカやイギリスと対等に話ができるのは、一体だれのおかげであるのか。それは『身を殺して仁をなした』日本というお母さんがあったためである。12月8日は、われわれにこの重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大決意された日である。さらに8月15日は、われわれの大切なお母さんが、病の床に伏した日である。われわれはこの2つの日を忘れてはならない。」
傀儡国家だった満州国は建国の理念として、『五族協和の王道楽土』が謳われ、日本政府主導による経済政策は成功をおさめ、重工業を中心とする産業が急速に発展していき、インフラも急速に整備されました。特に満州鉄道は日本にもないほどに充実した鉄道となりました。全長900Kmの高速道路・哈大道路の建設がはじまり、現在もなお稼動している豊満ダム、水豊ダムなどは地域の電力事情に多大な貢献をしました。
日本が統治した朝鮮においても、36年の統治期間中に日本の税金63兆円、民間投資も含めると80兆円をはるかに超える資金が投じられ、身分制度の廃止、インフラ整備、近代教育制度や近代工業の導入など朝鮮半島の開発に力を入れ、その結果朝鮮人の寿命は2倍に伸び、人口も2倍に増えました。この事実は生活環境が充実し、食料も十分に供給され、衛生、健康面も急激に向上したことを表しています。
こうして日本による統治政策は、欧米による植民地政策とは根本的に違ったものであったため、満州や朝鮮が自立できる力をつけた時には、日本の友好国、同盟国として、独立させていた可能性が高かっただろうと推測できるのです。
もしイギリス・アメリカをはじめとするカイン型ヘレニズムがアベル型ヘブライズムに完全屈服していたら、世界は今の世界と全く違ったものとなっていたことでしょう。
ソ連は誕生しないか、誕生していたとしても旧ロシア以外の地へと社会主義国家は拡大されることもなかったはずです。もちろん中国、北朝鮮が共産化されることもなく、共産主義の脅威が世界を覆いつくすようなこともなかったでしょう。
この時に最も大きな役割を担ったのが日本でした。
日本がソ連の脅威を食い止め、朝鮮半島を共産主義から守り、再臨主・真のお父様が1920年に誕生される土壌を醸成しただけではなく、八紘一宇の理想を掲げ、大東亜共栄圏を建設した土台の上に、朝鮮半島、日本、中国、東アジアに再臨主の理想が一気に伝播し、アメリカ、ヨーロッパへと伝播し、この時に再臨主を中心とした地上天国・天上天国がこの地上に短期間のうちに実現されていたかもしれません。まさしく日本がそのカギを握っていたのではないでしょうか?だからこそイギリス、アメリカを中心とした国際金融資本・カイン型ヘレニズムが日本を集中的に攻撃し、陰謀と策略をもってして日本を陥れ、原子爆弾まで落とし、完膚なきまでに日本を叩き潰したのです。
それは第二次世界大戦の終了とともに終わることがないよう、未来永劫日本は国際金融資本・カイン型ヘレニズムに逆らえないようにするため、戦後彼らが日本にかけた呪いを知らなければ理解することはできません。そして今日に至るまでその呪いの呪縛は解けることなく、私たち日本人は今でもその呪いに洗脳され苦しめられているのです。
それではそんな日本の歴史を、大航海時代にまで遡りながらその詳細を見て行きたいと思います。
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