もし米国に「日本にとって悪夢」の民主党政権が誕生したら?
8/7(金) 6:01配信
最近の米国世論調査によれば、民主党大統領候補と目されるジョー・バイデン氏への支持率が、現職のドナルド・トランプ氏を上回っている。
世論調査が日本でも米国でもあてにならないことは、7月18日の記事「米民主党は、ジョー・バイデンは、本当に支持されるのか?」で述べた。
しかし、米国の戦後の大統領のうち、2期目を狙って落選した現職3人はいずれも失業率が高く経済が不調な時期に任期がぶつかっている。人々が、景気が悪い時に景気回復を願って、新しい大統領を求めるのは自然な人間心理だが、中共(武漢)肺炎の惨劇によって現在の米国経済はボロボロだ。
現職不利なのは明らかだし、トランプ氏の再選に暗雲が立ち込めているのは事実だ。しかし、それに対抗するバイデン氏は、トランプ大統領と同じかそれ以上の問題を抱えている。
認知症の問題がしばしば報道されるが、バイデン氏の言動は明らかにおかしい。民主党はできるだけバイデン氏を表に出さずにやり過ごそうとしている。
いつ副大統領にバトンタッチするか予断を許さない状態だから、副大統領を誰にするかという問題がクローズアップされる。あるいは、大統領個人というよりも民主党という組織を信頼するかどうかという問題になるのではないだろうか?
しかし、民主党から大統領が生まれれば、現在の混迷する米国および世界の情勢をさらに悪化させると考える。
民主主義を、8月5日公開の「なぜ世界中で中国との対決が起きるのか、そのシンプルな理由」で触れた現代の奴隷制度と言える共産主義の魔の手から守らなければならない情勢の中では、「悪夢の民主党政権」は避けたい。その影響はもちろん世界全体に及ぶが、特に日本に悪影響を及ぼす。
その理由をこれから述べる。
米国民主党は「特定野党」の大同団結
米国民主党とはいったい何者か? 簡単にまとめれば、日本では内輪揉めで一向にまとまらない「特定野党」が大同団結した巨大組織である。
特定野党は、5月22日の記事「安倍首相を叩く『アベノセイダーズ』が、民主主義を捨て全体主義に走る理由」で述べたアベノセイダ―ズを始めとした、なんでも他人のせいにするクレイマー集団である。それが大同団結するのだからちょっと恐ろしい。
米国在住の友人(念のため共和党支持者)は、「共和党が8年かけて(米国民の)自助努力で生んだ富を、次の8年間で『俺にもよこせ』と主張する民主党が(バラマキで)むしり取る」と述べる。
もちろん、弱者保護や失敗した人の救済は必要だが、そのコストを否応なく負担させられる「自助努力で成功した人々」の本音が含まれていると思う。
今回のパンデミックでは、自助努力を強調する共和党政権でさえバラマキを行わざるを得なかった。もし民主党政権に変わったらどのようなことが起こるかは容易に想像できる。
大恐慌を悪化させた
1929年のNY株式市場大暴落時の大統領は共和党のハーバート・フーヴァー氏である。3月の就任式から間もなく経済危機がやってきたのは不運であったが、上手に対処したとは言えない。結局次の大統領選挙で民主党候補に敗れることになる。
その後、1933~45年の間、大統領であったのが、「悪名高き」民主党のフランクリン・ルーズベルトである。
大恐慌対策として彼が始めた「ニューディール」などのほとんどの施策は華々しく宣伝されたにもかかわらず効果が無く、結局、1941年から参戦した第2次世界大戦によって不況から脱出したというのが真相だ。
しかし、民主党・ルーズベルトの本当の罪は経済政策にあるのではない。罪なき日系人の強制収容所送りは、彼によって行われた。
日系人に人種差別を行い強制収容所に送り込んだ。
1942年に始まった日系人の収容所送りは、7月28日の記事「憲法改正『国民投票』で、日本人は初めて『自分たちの憲法』を持てる」などでも触れているが、同じく敵国であるドイツ系、イタリア系の市民にはほとんど何も(スパイと名指されれば別)無かったことを考えれば、有色人種である日系人に対するあからさまな人種差別である。
民主党は伝統的に反日かつ人種差別的であるが、その傾向は今日まで続いている。
1863年1月1日に奴隷解放宣言を行ったのは共和党から選出された初めての大統領であるエイブラハム・リンカーンである。
そして、民主党が行った日系人への人種差別への謝罪と賠償を行ったのも共和党の大統領たちである。
まず、1988年に謝罪と賠償を行ったのがレーガン大統領だ。さらには、1992年には再び共和党のジョージ・H・W・ブッシュ大統領が謝罪と賠償を行っている。日系人を強制収容所に送り込んだ民主党の大統領は謝罪も賠償も行っていない……
さらに日本人が決して忘れてはいけないことが、民主党の大統領が日本に原爆を投下したことである。
日本で原爆の「人体実験」を行った?
4選目の大統領就任式を1月20日に行ってから3カ月足らず、4月12日にルーズベルト大統領が脳出血のため急逝する。
その後を継いで大統領になったのが、白人至上主義者団体クー・クラックス・クラン(KKK)への加入歴もあるハリー・S・トルーマンである。
彼は、ルーズベルトに輪をかけて反日・人種差別的であったと言える。
日本の長崎、広島への原爆投下は色々な大義名分が語られる。ファシストのドイツに投下せずに、日本に投下したのは、終戦時期の違い(ドイツの敗戦は5月8日)もあるかもしれないし、米国の真珠湾を果敢に攻撃し、神風特攻隊などで頑強に抵抗する日本軍を恐れていたこともあるだろう。
しかし、広島と長崎に異なったタイプの爆弾を落としたのは、それぞれの原爆の効果を測定するための人体実験であったとしか言いようがない。威嚇のためなら1回で十分だ。終戦時期がずれたとして、白人国家であるドイツに同じことを行ったであろうか?
2016年に、民主党のオバマ大統領が広島を訪れ献花を行っているが、「謝罪」ではないというのが米政府の公式見解である。
少なくともケネディ以来セックスと金にまみれている
クリントン夫妻の「金まみれ」は有名であるし、夫のビル・クリントン氏は1998年にモニカ・ルインスキー事件という史上空前のセックス・スキャンダルを引き起こした。
この事件をご存じない読者のために簡略に解説すれば、「ホワイト・ハウスの中でインターンと性行為に及んだ」、最近世間を騒がしたアンジャッシュ渡部建氏の「多目的トイレ不倫」よりも破廉恥な事件である。しかも、言い逃れに終始し「オーラルセックスは性行為ではない」という迷言まで残した。
また、1998年の共産主義中国訪問時に、クリントン氏が日本に立ち寄ることなく9日間にわたって共産主義中国に滞在したため、日本からは「ジャパン・パッシング」(日本無視政策)と非難された。民主党が反日・媚中であるという評判を裏書きする出来事であった。
マリリン・モンローの死の真相はともかく、ジョン・F・ケネディの女好きに側近たちは悩まされ、後始末に追われた。当時は政治家のプライバシーが比較的尊重されたが、現在では到底、政権を維持できないであろう。
また、大統領ではないが、民主党のエドワード・ケネディ上院議員は、1969年にチャパキディック事件(マサチューセッツ州で発生した、飲酒運転の末に起きた自動車事故と死体遺棄及び不倫スキャンダル)で、事故を起こした運転手本人である。その結果、周囲から期待されながらも、2009年8月25日に死去するまで大統領になることはなかった。
もちろん、今秋の民主党大統領候補として有力なバイデン氏もウクライナ疑惑を始めとする金銭疑惑を抱えている。
「人類の敵」を増長させた
民主党のバラク・オバマ氏が、8年間で人類の敵を増長させたのは誰の目にも明らかだ。反日・媚中の民主党政権が続いたおかげで共産主義中国が強大な力を持つようになった。
また、民主党政権によって増長した中国共産党は、2015年にほとんどまともな証拠が無い南京大虐殺を世界記憶遺産に登録するという暴挙を行っている。
さらに、米キニピアック大が2014年に発表した世論調査で、トルーマン氏以後の米大統領の中でオバマ氏への評価が最低だとの結果が出ている。良識ある国民は、オバマ政権8年間の誤りに気がつき、2016年の大統領選挙でトランプ氏を選んだ。
オバマ大統領のしりぬぐいを4年間かけて行ったのがトランプ大統領であり、その掃除にはもう4年間は必要であろう……
ナチス・ドイツに宥和的であった
1941年に米国が世界大戦に参戦してからは別だが、民主党はナチス・ドイツに宥和的であった。
1933年の選挙でチスが政権を掌握したが、同じ年に大統領となったルーズベルトは一貫してナチスに宥和的であった。そのため米国の経済界もナチス・ドイツをお得意さんと考えていた。
まるで、トランプ大統領誕生以前の米中関係を見るようである。
もし、米国がナチスに厳しい態度をとっていれば、ヒットラーはポーランド侵攻を思いとどまったかもしれない。その点を考えれば、民主党がナチスを増長させたと言える。
米国や世界に悪夢の民主党時代がやってくるのか?
中共(武漢)肺炎が無ければ、11月の大統領選挙はトランプ氏優勢であったと思うが、現在の状況では現職不利であることは否定できない。
しかし、6月23日の記事「香港問題の真の意味…世界が直面しているのは『反民主主義』の脅威だ」で述べたような、民主主義と反民主主義の戦いが始まった現在、反民主主義国家の筆頭である共産主義中国と親密な民主党政権が誕生することは、日本を含めた世界中の民主国家にとって由々しき事態だ。
特に、日本は現在落ち着き始めている反日を蒸し返される恐れがある。良識ある米国民が正しい選択を行うことを願うばかりだ。
大原 浩(国際投資アナリスト)
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