平和と軍事力

◆平和と軍事力

・平和憲法

日本の憲法は平和憲法とばれ、憲法9条によって恒久的に戦争を放棄しています。
日本のオピニオンリーダーでもある日本弁護士連合会(日弁連)のホームページを見ると、平和憲法としての日本国憲法を称え、「憲法改正手続法の見直しを求める決議」の冒頭で次のように述べています。

「日本国憲法が施行されて71年を迎え、憲法9条の改正に向けた議論が始まりつつある。
日本国憲法は、アジア・太平洋戦争の惨禍を経て得た『戦争は最大の人権侵害である』との反省に基づき、全世界の国民が平和的生存権を有することを確認し(前文)、武力による威嚇又は武力の行使を禁止し(9条1項)、戦力不保持、交戦権否認(9条2項)という世界に例を見ない徹底した恒久平和主義を採用している。そこには、核の時代における戦争が文明を破壊するおそれがあることも踏まえ、軍事によることなく、国民の安全と生存を『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して』保持しよう(前文)とする決意が込められている。
そして憲法9条は、これまで現実政治との間で深刻な緊張関係を強いられながらも、自衛隊の組織・装備・活動等に対し大きな制約を及ぼし、海外における武力行使及び集団的自衛権の行使を禁止するなど、憲法規範として有効に機能してきた。」
つまり日弁連は、武力を放棄し、戦争を放棄することで、自衛隊の活動にも制限を加えることに成功し、世界に類を見ない恒久平和主義を確立したと日本国憲法を称えているのです。

日本人は一般的に、義務教育や日常的に目にするテレビなどを通じ、日本は第二次世界大戦当時は、天皇を中心とする全体主義国家であり、アジア各国に対する侵略戦争を行った戦犯国家だったという常識を身に着けてきました。その結果戦前の日本は、天皇陛下を現人神として崇め、国民を戦争へと駆り立てる大本営によって都合の良いニュースだけが流され、自由な言論も許されない、食料も配給に頼るしかないような、暗くて異常な時代だったというようなイメージがついてしまいました。
そのような侵略国家だった日本は、アメリカ、イギリス、フランスを中心とした連合国との戦争に敗れたおかげで、今日のような自由で明るい、万人が平等な民主主義国家に生まれ変わった。その反省を踏まえ日本は恒久的に戦争を放棄し、平和の精神を憲法に込めたのだと教わってきました。
このような教育を受けた結果、軍事力を放棄することこそが今の平和につながったと信じ、核兵器を持つことはもちろん、軍事力の増強となる自衛隊の予算を増やすことも、平和憲法を改正することにも反対してきました。
しかし果たして軍事力を放棄することが、本当に平和のための要件となるのでしょうか。

・アメリカによって守られた日本の平和

日本は戦争に敗れることによって、1945年からGHQによる占領地政策が行われてきました。この間日本人には、戦前の日本の軍国主義的政策は全て間違いだったという自虐史観的な宣伝がなされ、戦後アメリカが日本を支配するのに都合の良い教育が施されてきました。
その後1952年に日本は、再び独立国家として主権は回復するものの、(旧)日米安全保障条約を結ぶことにより、アメリカ軍を日本国内の要所要素に駐留させる、いわばアメリカの植民地のような国となってしまったのです。
しかしアメリカ軍が北から南まで、日本の国土を覆うように存在しているということは、見方を変えるとアメリカ軍の庇護を受けていることとなり、他国から見た場合日本を攻撃するということは、すなわちアメリカを攻撃することと等しくなるため、結果的に日本は他国からの侵略からも守られてきました。

実際自国の要所要所に他国の軍隊が常駐するということは、自分の首根っこを掴まれていることを意味し、犬や猫がお腹を見せることで飼い主を信頼し服従しているように、占領する国に対する完全服従を意味しています。
首都圏周辺の空域を見ると、東西を分断するように広大な横田空域が存在し、この空域は日本の民間機も侵入することができない聖域となっているため、東京23区の人口密集地帯の上空を航空機が通過しなければいけないなど、日常的に大きな不便が生じています。つまり日本は、日本という国土でさえも、日本人には自由に使うことが許されておらず、実質的にアメリカの保護下に置かれている、未だにアメリカの植民地に近い状態にあるということなのです。

このように日本の平和は、平和憲法を奉じているから守られているわけではなく、アメリカ軍によって守られているだけであり、アメリカの核の傘下に入っているために、平和が保たれているのが現実なのです。
私たちは日本国内にアメリカ軍基地が存在するという異常な状態を当たり前のように受け入れ、自分たちが置かれている異常な状態を、異常ではなく日常と感じるようになってしまっているのです。
その結果、平和ボケしてしまった日本人は、現実的にはアメリカ軍によって守られた平和であるにもかかわらず、戦争を放棄した平和憲法を奉じているから、他国からも侵略されないのだと勝手に思い込み、自分たちが主体的に日本を守らなければいけないなどという国防意識も失ってしまっているのです。
実際軍事力を放棄することによって平和を守ることができるのか、歴史を見ることで確認してみたいと思います。

・日本の歴史が示す現実

大航海時代、白人キリスト教国家である西洋列強は、先を競って未開の世界を開拓し、アフリカ、南北アメリカ、アジア、オーストラリアの各地を、先に占領した国の植民地としてきました。
その時アフリカ、南北アメリカ、オーストラリアに住む原住民は、文明はまだ西洋諸国のようには発達してはいませんでしたが、いずれの地域においても原住民は独自の文化を持ち、人々は温厚で、白人に対しても決して攻撃的ではありませんでした。難破して困っている白人に対しては食料を提供し、友好的に迎えてくれたにもかかわらず、白人侵略者たちは彼ら原住民たちを、キリスト教徒ではないとして同じ人間としては扱わず、彼らの財産を奪い、虐殺し、疫病をもたらし、奴隷として連れ帰り、ありとあらゆる蛮行を働きました。その結果、インカ文明、マヤ文明等多くの文明が短期間のうちに失われてしまいました。

ある程度文明が発達し、国家の形態を整えていたアジアでは、弱い国に対しては武力でもって侵略し、大国に対しては謀略をもって支配を拡大していきました。
そんな白人キリスト教国家の侵略に対し、最後まで侵略を許さず、独立を守り通したのがタイと日本と朝鮮だけでした。
タイは、イギリスとフランスの植民地の中間に存在し、イギリスとフランスが直接衝突しないための緩衝地帯となったために、結果的に独立が守られていました。
一方日本は、スペインが侵略の魔の手を伸ばしてきたときはちょうど日本の戦国時代に当たり、当時の日本は、最新兵器であった火縄銃の世界一の保有国であり、ヨーロッパ全体の銃よりも多くの銃を保有していた超軍事大国だったのです。朝鮮に侵攻した時の秀吉軍の強さを目の当たりにしたスペインは、その強さに驚愕し、武力による侵略を諦めたと言われます。

その後徳川時代になると日本は鎖国政策をとるようになり、強大な軍事力を背景として西欧列強からの侵略に備え、他国への侵略なども行わず、200年余りの平和な時代を謳歌することができたのです。
この間も世界は、白人キリスト教国家による弱小国家への侵略は続き、世界の隅々までもが欧米列強によって分割され、植民地となってしまいました。
大航海時代は、軍事力を持たない人々は殺害され、奴隷となり、植民地となった一方、対抗できるだけの軍事力を持った国は守られ、平和を謳歌することができたこれが歴史が示す真実なのです。

約200年後、軍縮を行った徳川幕府は、その間戦乱の絶えなかった欧米に比べて、軍事力において天地の差が付いてしまい、開国を迫ってきた欧米に対抗することもできず、不平等条約を飲まされ、開国に至りました。
狡猾な欧米の不平等条約によって、日本が保有していた金銀資源は大量に、合法的に持ち出され、それまでの豊かな生活は一変し、庶民は旧速度に貧困に喘ぐようになりました。
また日本にやってきた欧米人は、日本人に対してどんな蛮行を働いたとしても、日本においては罰せられることはない「領事裁判権」があったため、日本人に対しても我が物顔で、傍若無人な態度を振る舞いました。日本において蛮行を働いた欧米人に対し、正当な手続きで処罰を求めても、日本側の主張は一切認められないばかりか、逆に日本に対して損害賠償や慰謝料を求められる始末で、結果的に日本側が折れその賠償を支払わされてしまうなど、理不尽な事例が相次ぎました。
そればかりか日本人が蛮行を働く欧米人に対して反撃し、殺傷行為に至った場合などは、極刑をもって罰せられるなど、その扱いは植民地に対する扱いそのものとなりました。
軍事力が相手を圧倒するほどだった時代には平和が守られ、軍事力が劣ってしまったときは、運よく戦争を避けることができたとしても、欧米列強によって植民地のような理不尽な扱いをされる、これが歴史が教えてくれる現実です。

・香港と台湾における平和と軍事

しかしこのような原則は、大航海時代に限ったものではありません。今現在の中国でも、現実のものとして起きています。私たちの記憶にも新しい香港での民主化デモを見てみることにします。
香港は1898年から99年間、イギリスへの租借が行われ、1997年7月1日に、香港の主権がイギリスから中華人民共和国へと返還、移譲されました。この時中国は香港での一国二制度を約束し、返還後の50年間にわたり、香港に外交と防衛を除く「高度な自治」など特別な地位が保証されました。
イギリス統治期間中香港は、アジアの金融センターとして発展し、香港市民は民主主義による自由を謳歌していましたが、中国に返還されてからは次第に中国からの締め付けが強くなり、香港市民による民主化デモは断続的に続けられてきました。
2019年2月に「逃亡犯条例改正案」が提出されると、香港における民主化デモは激しさを増し、2019年から2020年にかけての、大規模な香港民主化デモに発展しました。
世界中が注視する中で行われたこのデモでは、さすがに中国政府も武力による一方的な弾圧は行えませんでしたが、2020年7月1日に中国政府による「香港国家安全維持法(国安法)」が発効されると、デモ参加者たちは次々と逮捕され、1年余り続いたデモも一気に収束し、香港から完全に民主主義は奪われてしまいました。逮捕者は1万人を超えると言われており、民主化運動のリーダーたちには次々と異例の重い実刑が下され、情報が統制されている香港では、消息が分からなくなっている人も多いと言います。
国安法とは、国家分裂・政権転覆やテロ行為、また外国勢力と結託して国家の安全に危害を及ぼす行為に対して、無期懲役以下の刑事罰を科すというものです。
しかしこの適用範囲は「域外適用」となっており、例えば香港にいなくても日本で香港政府を批判したり、習近平政権を非難しても国安法違反となり、拘束される恐れがあるというものです。
しかもそれは中国人に対してだけではなく、日本にいる日本人が中国政府を批判しただけでも逮捕される恐れもあるというもので、世界を我がものとし、世界中に一方的に自国の法を押し付ける、国際社会の常識をはるかに超えたものとなっているのです。もちろん日本国内で逮捕されるということはありませんが、日本人でも中国や香港、中国の影響下にある国に行った途端、拘束されてしまう可能性もあるという恐ろしい法律となっているのです。
しかもその適用は「遡及適用」となっているため、法の不遡及の原則に反して、過去の発言に対しても適用されるということで、香港民主化運動のリーダーたちは一斉にSNS等の過去の発言を削除したと言われています。
このような国際社会の常識をはるかに超えた国安法が施行された今では、政府に対する抗議の声もほとんど聞かれなくなり、香港における民主主義は完全に失われてしまいました。
イギリスから中国へと香港が返還され、50年は約束された一国二制度も半分ほどの期間でもって一方的に反故にされ、香港からは完全に自由が奪われ、中国に完全に取り込まれてしまったのです。

武力を持たない香港民衆は、こうして中国へと完全に統合されてしまい、民衆は声をあげることさえできなくなってしまいましたが、そんな香港での出来事を自分のこととして見ていたのが台湾でした。
台湾もそれまでは親中的な勢力が強く、台湾市民も中国との統合を望む声が強かったのですが、香港での民主化運動弾圧の事実に、台湾市民も明日の台湾の姿を見たため、直後に行われた台湾総統選挙では、一国二制度による統一を拒否する立場を打ち出している、現職で民主進歩党の蔡英文首相が圧勝し、再選を果たすことになります。
蔡英文首相が再選されると台湾は、対艦ミサイルシステム、空対地ミサイル(AGM)等をアメリカから大量購入し、最新のF-16V戦闘機の運用をスタートさせるなど、着々と軍備を増強させています。
このように軍備を持たない国は侵略されて取り込まれ、軍備を備える国は侵略されないという原則は今現在も有効であり、国際政治の基本中の基本ともいえる考え方なのです。

・永世中立国の明暗

次に戦争に巻き込まれないように、永世中立を宣言した国はどうなるのかを見てみたいと思います。
ドイツ、フランスにはさまれているルクセンブルクは両国の緩衝地帯として、1867年のロンドン会議で永世中立国として認められました。
しかしこの時のルクセンブルクは、非武装での永世中立だったため、第一次世界大戦が始まると、1914年ドイツ帝国の侵攻にあい、ドイツによって占領されてしまいました。
第一次世界大戦後ルクセンブルクは、国際連盟によって永世中立国であると再び認定され、非武装中立政策を継続しましたが、第二次世界大戦が始まると、1940年にナチス・ドイツの侵攻を受け、国土は再びドイツによって占領されてしまいました。
ルクセンブルクは、二度の非武装中立政策の失敗を踏まえ、1948年のNATO加盟と憲法改正により、事実上中立政策を放棄し、現在ベネルクス三国を構成しています。
今では小国ながらも陸軍を保有し、朝鮮戦争に際しては、国連軍の一員として参戦もしています。
ルクセンブルクは非武装中立に固執するあまり、二度もドイツの侵攻を受けた結果、平和は非武装では守れないことを教訓とし、武装することによってNATOにも加盟し、自国の安全を築くことができたのでした。

次に永世中立国として最も有名な、スイスとオーストリアの場合を見ていきたいと思います。
1815年のウィーン会議で永世中立国となることを承認されたスイスでは、徴兵制度が採用されており、男子には兵役の義務があり、女子は任意となっています。また、現役軍人以外は予備役もしくは民間防衛隊として有事に備えており、30年間務める必要もあります。これらを全て合わせると、スイス国民の約10%が軍人であるいうことになります。
スイスの人口は、2012年の段階では約799万人。つまり、約80万人が軍人ということになるのです。
ちなみに人口約1億2760万人の日本の自衛官の数は、2013年の段階で約22万人となっています。
全てのスイス軍人には自動小銃が支給されており、各家庭で管理されています。スイスの予備役兵は動員令の後48時間、いつでも軍に動員されることが可能となっています。
政府は数年分の食料を保有しており、学校には緊急避難用のシェルターが装備されており、各家庭にもシェルターは装備されているため、スイス国民800万人全員が収容できるほどの核シェルターが確保されています。
敵国による侵略を完全に防ぐことはできないとしても、国防の基本は敵国にとって侵略の利益よりも損害のほうが大きいと覚らせることにあるため、スイスはこのように国防力を高めることで、永世中立国として成立しているのです。

1955年に永世中立国となったオーストリアにも、国軍として陸軍および空軍が編制されています。
オーストリアも徴兵制を採用し、18歳に達した男子は6か月の兵役に服する義務があります。
このように永世中立国を宣言し、平和を維持できているスイスやオーストリアは、徴兵制をとっている強力な軍事国家でもあり、自分の国は自分で守るという強固な意志を持った国でもあるのです。

このように歴史を見てみると、軍事力を持たない国は自国を守ることができずに他国から侵略され、自国民を虐殺されてしまうか植民地として理不尽な扱いを受け、侵略国家に勝るとも劣らない軍事力を保有している国は、自力で自国を守り、国民も守ることができるということを、歴史は教えてくれているのです。

・今の日本に通じる2つの例

今の日本によく似た国も2つほどあげておきたいと思います。
一つは日本人じゃないかと思うほどに平和ボケしてしまっていた国。
もう一つはアメリカの植民地のような立場で、何十年も駐留アメリカ軍によって守られてきた国です。

まずは日本人のことじゃないかと思うほどに平和ボケしてしまっていた国について見てみたいと思います。
・国民は平和ボケしている。
・「軍隊はなくてもいい」という論調が強い。
・近年、国益を明らかに損なった売国政権を経験している。
・外国に媚びた弱腰外交を行っている。
・愛国者は「ナショナリスト」「ファシスト」とレッテル貼りされている。
このような特徴を持った国はどこかと問われたとき、これは間違いなく日本じゃないかと、誰もが感じるのではないでしょうか?
しかし答えはウクライナ。近年までウクライナも今の日本と全く同じような国だったということです。

ウクライナ出身の国際政治学者グレンコ・アンドリー氏の著書『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』を見ると、「反ウクライナの考えを持っている人は人口の約2~3割ほどいた。さまざまな親露売国団体はウクライナで自由に活動していた。彼らは取り締まられる恐れが一切なく、大量に自由にテレビ番組に出て、反ウクライナ的な論調、ウクライナの国益を損なうような主張をしていた。反NATOのチラシ、新聞記事、テレビ広告、デモなどが連綿と行われ」国民にNATOへのネガティブな感情を植えつけていったということです。

そして2014年2月、ついにロシアがウクライナに侵攻しました。ロシア軍はスイスのような抵抗を受けることなく、4日ほどで占拠を完了すると、一カ月後にはロシア領への編入を表明しました。
2020年現在、同地にはロシア国旗が翻っているとのことです。
日本にも、反日的な考えを持つ日本人が多くいます。また、アメリカや日米安全保障条約に対するネガティブな報道を行なうメディアも存在します。国民は平和ボケし、「軍隊はなくてもいい」という論調が強く、外国に媚びた弱腰外交を行っています。まさしくロシアに侵攻される前のウクライナそのものの姿を見出すことができるのです。

もう一つのアメリカの植民地のような立場で、何十年も駐留アメリカ軍によって守られてきた国として、20年間にわたってアメリカによって統治されてきたアフガンについて見ていきたいと思います。
2001年9月11日、ウサマ・ビン・ラディン率いる国際テロ組織アルカイダは、アメリカ同時多発テロを起こし、3,062人が犠牲となりました。
2001年11月、アメリカはウサマ・ビン・ラディンを匿っているとしてアフガニスタンに侵攻し、同国のタリバン政権を崩壊させました。
アメリカはタリバン政権掃討後、アフガンに暫定政権を樹立し、大統領を選出し、アフガン統治を始めましたが、この20年間でピーク時には約10万人のアメリカ兵を駐留させ、約250兆円もの巨費を投下してアフガンの安定化に努めてきました。
しかしこの間もタリバンとの戦いは継続し、命を落としたアメリカ兵は2,300人以上とされています。
一方この20年間で力をつけてきた中国は、今や世界の脅威となってしまいました。
そのためアメリカはこれ以上アフガンに資金と兵力を割く余裕が無くなり、2020年2月にタリバンと間で、駐留米軍を撤退させることで合意しました。

アフガンの政府軍と警察は、数字の上では35万人を擁し、米国と欧米の同盟国が莫大な費用をかけて訓練して装備を整えていたため、アフガンはすぐにタリバンによって政権が奪われることはないと思われていました。
しかしアメリカのアフガン撤退の報を受け、ガニ大統領は一早く国外に脱出してしまい、腐敗が横行していた政府軍や警察の士気は低く、カブールの治安部隊は崩壊し、瞬く間にアフガンはタリバンの手に堕ちてしまいました。
アフガン撤退を指揮したアメリカ・バイデン大統領は演説で「アメリカ軍はアフガニスタン軍が戦う意思がない戦争で戦うべきではない」と述べています。

中国海警局の軍艦が常駐する尖閣諸島で、中国軍が大挙して押し寄せ、軍事衝突も起きないように巧みに尖閣諸島が占領されてしまった場合、専守防衛を掲げる日本は手出しも出来ずに、中国の尖閣諸島占領をただ傍らで見ていることになるかもしれません。
攻撃を仕掛けることなく静かに侵攻してきた中国軍に対して、憲法によってがんじがらめになって何もできない日本に代わって、果たしてアメリカ軍は中国軍と戦ってくれるのでしょうか?
たぶんアメリカの答えはこうなることでしょう「アメリカ軍は日本軍が戦う意思がない戦争で戦うべきではない」
当たり前のことですが、当事者である日本が血を流してでも自国の領土を守ろうとしないのに、そんな日本の為に大事なアメリカ軍の若者を、死を覚悟させて戦場に送り出すなどということはできるはずがありません。
日本人が血を流し、命がけで戦おうと決意をしない限り、アメリカが日本を守ってくれるなどということは、絶対にあり得ないのです。アフガンの教訓は、そっくりそのまま今の日本に当てはまる教訓なのです。

日本の歴代の総理大臣も、総理大臣に就任するたびごとに日米安保の適用範囲を、尖閣諸島の安全も含まれるのかと、アメリカの政権にいちいち確認を取っていますが、その確認は尖閣諸島を侵略されても、日本単独では尖閣諸島は守りませんと、世界中に宣言しているようなものだとの批判もあります。
自衛隊は違憲であると反対し、防衛費増額に反対し、日米安保に反対する、よくテレビにも出てくる共産党の幹部の方に、「もし台湾有事が起こり、尖閣諸島が攻め込まれたら、日本はどうしたらいいのか」と、ある著名な評論家がしつこく質問したところ、「アメリカ軍に守ってもらう」という答えが返ってきたと言います。
日米安保に反対し、日本が防衛力を持つことや増強することにも反対している政治家は、現実が全然見えていないのか、それとも日本を他国に売り渡そうとしているのか、その辺をはっきりとさせて欲しいものです。
日本の野党の政治家がどのように考えておられるのか、これを読まれている読者の方は、是非野党の先生方にも同様の質問を投げかけていただければと思います。「もし台湾有事が起こり、尖閣諸島が攻め込まれたら、日本はどうしたらいいのか」と。

・人体免疫システム

人間には3つの防御壁があり、この3つの防御壁によって外部に存在するウイルスや細菌の感染による発病を防いでいます。
人体免疫システムは基本的に、「自然免疫」と「獲得免疫」の2つがあります。自然免疫は生まれつき人間の体に備わっている免疫で、獲得免疫は一度体内に侵入した異物を記憶し、二度目以降に反応する後天的な免疫です。
以上を踏まえたうえで、3つの防御壁と「自然免疫」と「獲得免疫」がそれぞれどの段階でどのように働くのか、その詳細を見ていきたいと思います。

①物理的な防御壁:皮膚や粘膜の働きにより、細菌やウイルスなど病原体の体内への侵入を防いでいます。

②自然免疫による病原体の排除:物理的な防御壁を乗り越えて病原体などの異物が侵入してくると、まず自然免疫が働き、貪食細胞である好中球やマクロファージが反応して異物を食べて処理します。それだけでは追いつかないと、マクロファージがリンパ節に移動して、ヘルパーT細胞に異物の情報を伝え、攻撃の指示を出します。

・好酸球:白血球中の細胞の一つで、細菌などの病原体や異物を処理する働きがあります。
・好中球:白血球中の細胞で、特に細菌などの病原菌を処理します。異物の方へ向かう運動走化性、異物を取り込む貪食能、酵素で異物を分解する殺菌能などの働きがあります。
・好塩基球:白血球中の細胞の一つで、好酸球や好中球の移動をサポートしたり、寄生虫から体を守ったりします。
・マクロファージ:好中球と似た働きがありますが、やや遅れて異物に到達します。異物を貪食した後、その情報を免疫機能の指令役であるT細胞に伝える免疫能を持っています。
・樹状細胞:異物を取り込んで特徴を覚え、T細胞に伝えて攻撃を指示する他、これまで異物(抗原)に接したことのないT細胞を活性化するという役割も担っています。
・NK細胞(ナチュラルキラー細胞):独自に体内をパトロールし、ウイルスに感染した細胞やがん細胞だけでなく、これまで出会ったことがなくても異常と認識した細胞を傷害する性質を持っています。

③獲得免疫による病原体の排除:自然免疫を乗り越えた病原体に対しては、獲得免疫によって病原体が排除されます。
ヘルパーT細胞はNK細胞を活性化させ、B細胞の抗体産生を促します。また、B細胞は形質細胞に分化し、抗体を大量に産生して異物を攻撃します。最後に登場するのがキラーT細胞です。他の細胞がやられてしまった時に、抗原を攻撃して処理します。
抗原がいなくなると、制御性T細胞が働いて、すべての細胞の攻撃を終了させます。B細胞の一部は抗原を記憶するメモリーT細胞となって、次の侵入に備えます。

・B細胞:病原体や異物などの抗原が侵入してきた際に、危険なものかどうかを判断し、危険と判断した場合は対抗物質(抗体)を産生・分泌するようになります。免疫の働きによって抗原が排除されると、メモリーB細胞となって、次の侵入に備えます。
・形質細胞(抗体産生細胞):抗原の刺激によってB細胞から分化してでき、抗体を大量に産生する働きがあります。
・ヘルパーT細胞:B細胞を活性化し、B細胞とともに異物が危険なものか判断したり、抗体産生を助けたりする働きがあります。攻撃の戦略を練る司令塔のような役割もします。
・キラーT細胞:ヘルパーT細胞の指示でウイルスに感染した細胞やガン化した細胞など、生体にとって不要・危険な細胞を殺傷・除去します。
・制御性T細胞:免疫が自己に対して働かないように抑制し、免疫異常を起こさないようにしている細胞です。抗原の処理が終わると、免疫反応を停止するように命令を出します。
・メモリーB細胞:抗原の情報を記憶して、次に感染した時にはより迅速に、抗原に適した抗体を大量に産生することができます。

免疫システム
https://wellbeinglink.com/treatment-map/cancer/immunity/ 免疫の仕組み
https://www.macrophi.co.jp/special/1424/ 免疫とは
http://www.ketsukyo.or.jp/plasma/globulin/glo_02.html 免疫について

多少詳しく人体における免疫システムを見てみましたが、人体には実に優れた免疫システムが存在しているのです。
後に【Japan First 通信】が考える理想世界の姿を紹介しますが、【Japan First 通信】では人体の中にこそ理想的な世界の姿が示唆されていると考えます。
つまり人間が健康で安全な生活を送るためには、免疫システムが必要なように、一国が平和であるためには、防衛力としての軍事力を持つ必要があるということになりす。
人間がどんなに健康で幸福な人生を生きたいと願っても、外界からのウィルスや、体内に生じるガン細胞や腫瘍、食べ物の中にも毒物が混入していたり腐っていたりと、常に人間の生を脅かす脅威は私たちの周りに存在しています。
同じように世界にも、自国さえよければいいとして他国を侵略しようとする侵略国家や、世界を支配しようとする政治思想や宗教、排他的民族主義等、日本の利益を損なおうとする勢力が存在していることも、私たちが抱える現実的な問題です。
そんな世界で生き延びるためには、最低限の防衛力を持つということは当たり前の現実です。
軍事力の放棄こそが平和の要などと主張する人であったとしても、免疫機能が失われたら人間は生きていけないという簡単な原理くらいは理解できることでしょう。
人間も世界も全く同じことです。一国に防衛力が備わっていなかったら、それは免疫力を持たない人間と全く同じで、あっという間にウィルスに犯され、ちょっとした軽い風邪であったとしても、簡単に命を落としてしまうのです。
それでも軍事力の放棄こそが平和の要と主張する人がいるとすれば、そんな人は日本が滅びることを願って、愚にもつかない正義をかざしているとしか思えません。
平和と軍事力の関係性についても、人間の免疫機能を参考にして考えられることも、回答を得る最も妥当な方法の一つなのではないでしょうか。

・孫氏の兵法「戦わずして勝つ」

ここまで見てきたように、軍事力の増強こそが平和を守るための基本ということは、歴史を見れば明らかな事実です。
しかし日本には、軍事力の強化が第二次世界大戦を招いたというトラウマがあるために、日本人の間には軍事力の強化に対するアレルギーがあり、平和を守るために軍事力を強化しなければいけないと声をあげることも難しい風潮があります。
しかし今現実に日本を自国に取り込みたい、日本を我がものにしたいと狙っている国があることも現実です。
今現在日本との間で領土問題を抱えている国は3ヶ国あります。少なくともその3ヶ国は、領土問題を解決するためにも、日本が軍事大国化することを歓迎することはありません。
それらの国は日本が弱体化することを望んでいるのであり、戦わずして日本を手に入れるには、日本国内から、日本人によって軍拡反対を叫んでもらうのが一番の方法だと思っているはずです。

孫氏の兵法には、「戦わずして勝つ」という言葉があります。
『孫子』とは、約2500年前に中国で書かれた兵法書です。
中国の歴代の武将、為政者は、基本的に全て孫氏の兵法を学んでいます。
もちろん日本の武将たちの多くも孫氏の兵法を学んできました。
中国共産党も孫氏の兵法を基に戦略を立てていると言われています。
孫氏の兵法の「戦わずして勝つ」の語源となった一文を見ると、次のように書いてあります。
「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」(諜功編 第3)
つまり百戦百勝は最も理想とする戦のように思えますが、戦をすれば必ず味方の方にも大きなダメージが残ります。よって戦わずして相手を屈服させることこそが最善の戦いであるということです。

具体的には、戦うべき相手に対し、スパイを送り込んだり、工作活動を行うことによって、相手を弱体化させ、懐柔することこそが、戦いを有利に導く秘訣だということです。
その最高の結果が、戦う前に相手を内部から崩壊させ、自国を相手に差し出させることだということです。
つまり今の日本に当てはめると、戦争反対を叫び、軍事力を持たないように扇動し、日米安保に反対することで日本を丸裸にしようとするのであり、その上で例えば中国の場合で考えると、中国との一体化こそが日本が生き残る道であると日本人を誘導することが、中国の日本侵略のベストな方法だと考えるのです。
つまり日本の資本を中国企業に投資させ、日本の技術を中国企業に移転させることで中国企業を成長させ、中国市場を魅力的な市場と思わせることで、中国に日本の企業を誘致するのです。
しかし中国で得た利益は中国でのみ使えるようにすることで中国に再投資させ、決して中国からは利益を持ち出すことなどできないようにするのです。
同時に日本に中国企業を誘致させ、日本の労働力不足を補うために中国人労働力を大量に受け入れさせ、日本の土地を中国人に売ることで、疲弊した日本の地方都市を活性化できると思わせることで、日本を中国に売り渡させようとしているのです。
そのためにはまずは親中派政治家を増やし、親中派の経済人を増やすことで、日本人には気づかれないように、日本を中国に売り渡させようとするのです。

既に日本人の多くは中国に取り込まれてしまっていますが、日本では中国の脅威に気づいた人も多く、まだ修復可能ですが、既に同じような手口で中国に取り込まれてしまったような国は世界中に多く存在しています。
そんな中国に取り込まれそうになった国の一つに、オーストラリアをあげることができます。
オーストラリアは日本以上に中国に侵略され、取り込まれそうになりましたが、ぎりぎりのところで中国の脅威に気づくことができ、今では反中国の姿勢を鮮明にしています。
『目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画』のように、中国のオーストラリア侵略の様子を書いた本などもあるので、そのような本を参考に中国の侵略の手口を学ぶことも、日本の防衛のための重要な手掛かりとなることでしょう。

・主要各国の軍事費の推移

このように日本に侵略の魔の手を伸ばす国が現実に存在する以上、私たち日本人は平和と軍事力に関してももっと真剣に考え、日本を売り渡そうとするような勢力の甘言に耳を貸すことなく、断固たる姿勢で日本の安全を主張できるようにする必要があるのです。

最後に日本の防衛費と世界の軍事費を比較してみたいと思います。
日本では自衛隊の予算は、1960年代から大体GDPの1%枠に収めることを不文律として予算を組んでいます。
2020年各国の軍事費と対GDPの割合を見てみると、次のようになっています。
http://www.garbagenews.net/archives/2258869.html
http://www.garbagenews.net/archives/2259222.html

アメリカ 7782億ドル 3.74%
中国   2523    1.75%
ロシア  617    4.26%
イギリス 592    2.25%
フランス 528    2.07%
ドイツ  527    1.40%
日本   491    1.00%
韓国   457    2.85%

ソ連崩壊後の1992年から2020年に至る期間の、軍事費の推移を見ると、次のようになっています。

アメリカ  2.39倍
中国   25.79倍
ロシア 4535.98倍
イギリス  1.78倍
フランス  1.51倍
ドイツ   1.47倍
日本    1.15倍
韓国    5.95倍

もっとも中国における公式発表はあてにはなりませんので、実際は公式発表の数字の何倍かになっていると考えなければいけません。
この30年間、ソ連が崩壊し、米ソ冷戦時代が終わったにもかかわらず、軍事費はもともとが突出していたアメリカでさえ2.39倍、中国は25倍とありますので実際は少なく見積もって50倍、韓国でさえ6倍となっているのに対し、日本は1.15倍となっており、この30年間ほとんど変わっておりません。
米ソ冷戦時代が終わり、平和の時代が訪れたにもかかわらず、世界は何故これだけ軍事力の拡大に力を入れてきたのでしょうか。

・牙を剥く中国

ソ連が崩壊することで、世界はアメリカ一強の時代を迎えました。
1992年当時、ソ連が崩壊することで、共産主義は虚構であることが証明され、共産主義の脅威もそのまま消え去るものと思われました。
中国、北朝鮮などまだ共産主義国家は一部では残っているとは言っても、どちらの国も経済力に乏しく、当時はまだ西側諸国の脅威ではありませんでした。
金日成王朝を築いた北朝鮮は、西側諸国とは一線を画したものの、中国は改革開放政策を唱え、資本主義経済を取り入れることによって、共産主義からの脱皮をはかるものと思われました。
そのためアメリカ、日本をはじめとして、西側諸国は中国を将来の巨大市場ととらえ、中国に対して経済支援を強化し、中国の復興に力を貸してきました。
しかし狡猾な中国は、摺り手をしながら西側諸国からの経済支援を引き出しながらも、一方では経済力に合わせてしっかりと軍事力も強化し、着実にその実力をつけてきました。
その証拠がこの30年間の軍事費の増加です。公式発表では約25倍、実際は50倍以上だろうと思われるこの軍事費の増加は、いったい何のために行われてきたのでしょうか。
アメリカに対抗し、世界の覇権を握ろうと、あからさまに牙を剥きだしてきた今の中国を見れば、この30年間の軍事力の強化の意図は明らかです。
尖閣諸島で対峙する中国海警局の船は、完全に軍艦仕様であり、日本やアメリカの海軍を完全に圧倒しています。
台湾有事の際はアメリカはボロ負けする、中国人民解放軍を追い返すことなんてことはできないと、アメリカのシンクタンクが行ったシミュレーションでは、何度も同じ結果が出ていると言います。
そんなことにも気が付かず、ノー天気に中国の復興のために手を貸してきた日本は、完全にバカを見た形になっています。日本を中国の属国とするために、中国に一生懸命手を貸してきたわけですから、お人好しでは済まされることではありません。

しかし残念なことに、今の中国を見ても、未だに中国に幻想を見ている日本人は少なくありません。
政治家は与党野党を問わず、大多数が親中派・媚中派であり、日本の公官庁のお役人も中国の顔色を窺ってばかりで、日本の国益を中心に考えているのか、中国の国益を中心に考えているのか、わからないような人たちばかりです。
このような日本の現状を変えるためには、私たち国民一人一人がもっと国防について考え、勉強し、正しい方向性を見出すことによって、政治家を変え、経済界を変え、国家を変えるしか方法はありません。
「平和憲法の改正は軍国化への道」「軍事力の強化は戦争を招く」「軍事力の放棄、戦争の放棄こそが平和を招く」などという言葉はとても耳障りが良く、もっともなように聞こえてしまいますが、歴史を見るとこれらの言葉は、日本を弱体化させるための言葉であり、日本を売り渡すための甘言であることは明白です。日本を売り渡そうとする勢力によって工作された、「戦わずして勝つ」ための戦略であることは明らかなのです。
このような工作活動を見破り、日本の安全と平和を守るためには、私たちはもっと世界に目を向け、歴史を学び、今の日本の現状を正しく認識する必要があるのです。
そのために生まれたのがこの【Japan First 通信】です。このサイトを有効活用し、日本の平和と安全の為に、今私たちにできることを、私たちが着実に行っていくことこそが、日本を変える唯一の方法なのではないでしょうか。

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