中国対日政策の原点『百年国恥』

中国対日政策の原点『百年国恥』

●『百年国恥』

『百年国恥』という言葉、これを皆さんに理解して欲しいんです。
百年国恥、100年の国の恥辱なんですけど、これは1840年のアヘン戦争から建国100年で1949年、正確に104年なんですけど、この100年間の恥辱です。
1949年に毛沢東が中華人民共和国の成立を天安門の上から宣言する。
これが1949年10月1日ですけども、それまでの100年間を言うんですけど、その100年の恥辱はそこで、中華人民共和国の成立で終了したという事を毛沢東は言ったんですけど、この『百年国恥』を再び言う指導者が中国に現れてしまったんです。それが習近平さんなんです。
百年の恥辱を忘れるな、私たちは忘れることができないということで、『百年国恥』を再び習近平さんが言い始めた。
その100年の恥辱を晴らして、偉大なる中華民族の復興を果たすということを宣言する国家の領袖が出てきてしまった。
それはどういう意味かというと、1840年っていうのはアヘン戦争なんですけど、その後湾岸の大都市に租界を作られて、日本も日本租界を作るわけなんだけど、満州国の建国だとかいろんなことがある、そして支那派遣軍が大陸に進出してきて、色々あって、要するに『百年国恥』の中心、『百年国恥』の対象は日本なんです。
100年の恥辱を晴らすという意味は、日本に対して恨みを晴らすという意味なんです。
それで『百年国恥』という言葉は、ずっと教育もされてきてるんです。
100年の途中、1933年の段階で、小学校の教科書で百年国恥図というのがありまして、これが1933年段階の国恥図なんですけど、カザフスタンもアフガニスタンも全部入っていますし、東南アジアも、沖縄も全部入っているんです。
これが中華国恥図ということで、これ防衛関係者からもらったもんですけど、これが1933年に小学校の教科書で使われていた中華国恥図です。
本来は中華国恥図にあるような領土だったのに、毛沢東が『百年国恥』の終了を宣言した建国から70何年も経っているのに、今になって日本にやられた恨みを忘れるなっていう指導者が現れてしまって、その人が偉大なる中華民族の復興を言っているので、日本がターゲットですよということを、岸田さんまず知ってくださいということなんです。

NATOのことを急にお話するのは何故かというと、NATOはソ連、今のロシアですけども、NATOというのは、戦後の冷戦時代に、米ソ冷戦の最前線となったのはヨーロッパですしドイツです。ベルリンの壁が象徴してますけど、その時に平和、命を守ってきたのはNATOなわけです。
NATOというのは集団安保体制で、この加盟国のどの小さな一国に対してもちょっかいを出されたら、全体への攻撃とみなして、全体で反撃するというのがNATOの集団安保体制です。
アメリカの核シェアリングをしてて、ここに入ることさえできれば、ソ連の侵攻、そして後のロシアの侵攻があっても、この抑止力のために攻撃ができませんから、平和を守れるということで、それでNATO、ヨーロッパの安全は守られてきた。
そうすると2004年にバルト三国(ラトビア、リトアニア、エストニア)は、2004年の3月にNATO入りができたわけです。その瞬間に安全になったわけです。核シェアリングしてますから、NATOに入ればロシアがちょっかいも出せなくなりますから、それで今ウクライナ問題これだけ危険な状況になっていますけど、その時にNATO入りできなかったのがウクライナとジョージアであるわけです。

ジョージアはまず、2008年の北京の夏季オリンピック開幕日当日に、ロシアによって南オセチア地方に攻め込まれたわけです。それでウクライナのクリミアはいつかっていうと、2014年のソチ五輪の閉幕4日後に、ロシアに攻め込まれている。
そうするともう完全に明暗が分かれてるんですけど、じゃあ私達『百年国恥』を晴らして、中国が日本をターゲットにしてるんですけど、東アジアに果たして私たちは、集団安保体制を持っていますかということになるわけです。
要するに日本国民の命とそして平和を守るためには、NATOと同じような東アジアに集団安保体制を構築しないといけないんですけど、それを日本ができてないわけです。なぜできてないのかというと、それは憲法9条の制約があるからなんです。
だからここで集団安保体制を築くことを拒否している憲法9条がありますので、それを早急に改正して、アジア版NATOを早く構築しないと『百年国恥』の恨みを晴らされますよということで、岸田さんは国家の領袖として、これは危機感持ってくださいと言いたいんですけど、岸田さんにはそんなつもりはまったくないんです。

●岸田首相憲法についての発言

・ブルーグバーグのインタビューこれは5年前です、2017年9月のインタビュー。
「戦争の放棄や戦力の不保持を定めた『第9条の改正は不要』との考えは変わっていない」
・3年後2020年9月の総裁選出馬会見時
「ややもしますと9条の問題が頭にくる。それ以外にも現代的な課題として大変重要な課題、たくさんあるんではないかこのように思っています。」
・2年後今年1月1日年頭所感
「自由民主党結党以来の党是である憲法改正も本年の大きなテーマです」

憲法九条に関する岸田総理の考え
「自衛隊の合憲化」は構わないが「戦争放棄&戦力の不保持を変える必要はない」
彼の今までの言葉を総合的に判断すると、そういうことになります。
集団安保体制を取れるものに変えなければいけないという意識が岸田さんにはないと想像できます。

●憲法九条(門田氏改正案)

「日本国民は、正義と秩序基調とする国際平和を誠実に希求する。わが国は、国際平和の維持と国民の生命・財産および領土を守るために自衛隊を保有し、いかなる国の侵略も干渉も許さず永久に独立を保持する。」
これシンプルな文章なんですけど、二つのポイントがありまして、この自衛隊を国防軍って名称はどういう名前でもいいんですけど、自衛隊の合憲かというのが一つあります。もう一つは国際平和の維持というこの7文字なんです。
国民の生命財産及び領土を守ることと、国際平和の維持、すなわち集団安保体制を作ることができますというそのものに変えてくださいということで、私はこの5~6年ずっと言い続けて、この番組でも何度かこれを出させてもらったんですけど、それを改正をしなければ『百年国恥』を晴らすぞという習近平氏に対して、何も集団安保体制が取れないままでは困りますよということをずっと主張してるんですけど、岸田さんには通じないなぁと思って、私はこの彼の発言を追うと、憲法改正といっても9条の改正については消極的なので、大丈夫かなと思います。

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