岸田政権の目玉政策国家安全保障戦略の改定

愛国・反日国益を守るためには大いなる前進。
問題点日本には省庁の縦割りを超えた、外交・軍事・経済・安全保障全部を統括する国家戦略が無かった
各省庁ごとの縦割り組織が国益を棄損していた。

◆安全保障政策

岸田政権の目玉政策国家安全保障戦略の改定

国家安全保障戦略(NSS)
中期防衛力整備計画、防衛大綱の改訂に取り組みます

・岸田派は、戦後日本の「軽武装路線」を敷いた吉田茂元首相が源流で、党内ではハト派
・安全保障を重視する姿勢を打ち出したことは大変大きい

◆国家安全保障軍事、通称(NSS)とは
 日本が独立国家として生き残っていくための戦略
 内閣官房のホームページに記載してある国家安全保障戦略の策定の趣旨をまとめるとこうなっています
・国家安全保障のための方策に政府全体として取り組む
・国家安全保勝会義(NSC)の司令塔機能の下、戦略的かつ体系的なものとして実施する
・国際社会における主要なプレーヤーとして積極的な役割を果たす

・日本に国家安全保障戦略、日本はどうやって生き残っていくのかということをまとまった文章というのが、日本に長いことなかったんです。明治以来なかった。

・明治以来日本には、省庁の縦割りを超えた、外交・軍事・経済・安全保障全部を統括する国家戦略というものがなかった。
・日露戦争が終わった後に、第一帝国の国防方針というのを出すんですが、あれは軍だけなんです。
 軍だけの戦略を打ち出したが、外交とかインテリジェンスとか経済全体を考えてない。

・これまでは戦後日本ずーっと省庁縦割りで、各省庁が省益で、好き勝手なことをやってきた。

・デタラメな状況だったのが第二次安倍政権でようやく、省庁の縦割を超えて、国家としてどうやって生き残っていくのかっていう戦略を初めて作った。

・要は各省庁が自分たちのやりたいことをやるで、総理大臣も自分がやりたいことをやる、要するに自分がやりたいことが、国家の安全保障にてどういう関係しているのかなんていうことは考えずに、総理が個人的これしたいということやってるだけという状況だったので、外交安全保障というのは長期的な展望が必要だし、総理大臣変わるたびに変わっちゃ困る。
 長期的な展望で国家戦略を考えるという仕組みを、第二次安倍政権になって、戦後七十年ぐらい経ってようやく作った。

・10年前に作ってるが、7年くらい前にできているわけですが、やっぱり中国の脅威はますます強くなっている。北朝鮮はある。韓国はもう味方じゃなくなっている。台湾有事がある。こういう問題に対して長期的にどう対応するのかということを、本格的にもう一度考え直すっていうのが岸田さんが言ったことなんです。

・国家安全保障の目標
①必要な抑止力を強化し、万が一脅威が及ぶ場合にはこれを排除し、かつ被害を最小化する。
②日米同盟の強化。域内外のパートナーとの実際的な安全保障協力の推進により、アジア太平洋地域の安全保障環境を改善。
③普遍的価値やルールに基づく国際秩序の強化や、紛争の解決に主導的な役割を果たす。

・1番目は要するに、非武装中立なんて馬鹿なこと言ってちゃダメだ。軍事力は必要だ。情報能力も必要だ。脅威があった場合はこれを排除するだけの敵基地反撃能力を持つっていう話です。

・2番目は、共産党なんか日米安保反対といまだに言っている。日米軍事同盟を強化するのはダメだって、旧民主党も一生懸命言っていた。それに対し日米同盟こそが大事であり、日米同盟だけじゃなくて、インドやオーストラリアも含めた同盟国を増やすことが、日本の安全保障に重要なので、戦略的に日米同盟+インドやアセアンも味方にするような、外交安全経済軍事全部のトータルの戦略をやるよいうのが2番目。これがクワッドになっているわけです。

3番目が普遍的価値やルールに基づく国際秩序の強化や、紛争の解決に主導的な役割を果たすと書いてありますけど、要は韓国のような普遍的価値観やルールを守らない相手には応じない。中国には対峙する。一帯一路に対しても対峙して、インド太平洋構想をやるというような戦略を国家としてやるので、経済産業省も文科省も総務省もそれに従えというのがこの方針なんです。

・これ野党や朝日新聞やメディアが全部反対していることです。
・これがいつごろできたのかというと、第二次安倍政権。平成25年の12月17日、我が国として初めて策定。
・この中では、中国がライバルであって味方じゃないことが書いてある。北朝鮮に対しても対峙しなきゃいけないってことを書いている。
公明党はよく飲んだなって言う話です。

・国家安全保障戦略は10年ごとに改定しますが、5年目にその中間評価をすることになっているそうです。
令和2年の中間評価では、そのポイントを4つにまとめています。
①国家安全保障政策に関する取り組み。
②海洋・宇宙・サイバーなど
③自由で開かれたインド太平洋
④情報・知見の集約と司令塔機能

①国家安全保障政策に関する取り組み
◎装備移転三原則の策定
◎平和安全法制の法整備

この装備移転というのは要するに武器輸出ができるという話。
武器輸出というと、日本の武器を海外に売るというふうに思うんですけども、それだけじゃなくて、外国の人たちと合同軍事演習をやるということもこれに含まれます。
例えば日本の自衛隊がインドで海軍の演習をやるとき、インドに行くこと自体、インドに自衛隊の武器を持っていくことになって武器輸出になるわけです。
だから外国で軍事演習をやろうと思うと、これまでは装備や武器輸出がダメだということで、軍事演習自体が出来なかったんです。
外国と合同軍事演習はダメだと言っているので、外務省も嫌がっているので、防衛省がいくら言っても許してくれなかった。それが国家安全保障戦略ができ、官邸主導になったので、ようやく経済産業省も財務相も、官邸から言われて、仕方なく同意した。防衛省が弱いから、省庁も縦割りっていうのは本当にやっかいなんです。

平和安保法制も同じです。
集団的自衛権で、インドと軍事演習することも、集団的自衛権の行使だという風なイチャモンがあった。
アメリカとの軍事演習だけはいいけど、それ以外の国、フランスやイギリスと今やってるんですけど、ああいう軍事演習することも集団的自衛権の行使になるみたいなイチャモンをつけられて、アメリカ軍以外と演習ができなかったんです。

この平和安保法制ができたから、イギリスの空母が来て軍事演習をやる、フランスの空母と一緒にやる、インド海軍とやるって事が出来るようになったんです。

②海洋・宇宙・サイバー等という点については、国全体としての能力を強化、そして軍事作戦にも利用。
宇宙に関しては兵的利用という国会決議があって、この軍事衛星の問題で宇宙の問題があるわけで、やっぱり軍事と宇宙はダメだという国会決議があって全然できなかったしその決議に基づいて宇宙の問題ってのは文科省が所管するわけ。経産省も関係する。
文科省が所管・経産省は防衛省が入るのが嫌だから、宇宙に関しては排除する。
あとサイバーに関するところは通信だから総務省なんです。総務省の所管なので通信サイバー攻撃に関しては総務省と警察の役割だから、防衛省は入ってくるなよと。この省庁縦割りてほんとひどいんです。

最近でも省庁縦割りの弊害が出たのはコロナです。
コロナでも結局新しい病原菌は、それぞれ生物テロ、細菌兵器か色々新しい病原体、これみんな厚労省、警察、自衛隊と、その病原菌によってみんな分かれるという話です。そんなことしている間にみんな手遅れになってしまう。
アメリカだって中国だって、サイバーは軍の仕事なんです。
なのに総務省と警察の仕事になって、自衛隊はサイバー関わっていいけども、関わっていいのは自衛隊の関係だけだよって、それ以外のサイバー攻撃、要するに各省庁や官邸に対するサイバー攻撃とかは総務省と警察でやる、と言って口出しさせないという省庁の利権争いをやっていた。
それに対し、国家安全保障でやるので省庁全てで対応するとして初めて、軍事とサイバー、軍事と海洋、軍事と宇宙を一緒にやるということができるようになった。

これねもうがんじがらめなんです。
省庁の縦割りひどいです。
海洋・宇宙・サイバー、当たり前じゃないかと思うんですけど全然違うんです。
問題は経産省の上に国家安全保障戦略が無かったこと。
軍事も経済産業省の仕事だよと言われたら彼らもせざるを得なくなった。

③自由で開かれたインド太平洋。
関係国アメリカ、オーストラリア、インド ASEANなどと連携

防衛省自衛隊のツイッター
いせ・きりしま・やまぎりが沖縄南西諸島、尖閣話で、空母カールビンソン・ロナルドレーガン・イギリスのクイーンエリザベスで空母が3隻揃って、オランダ・カナダ・ニュージーランドと含めて日米英蘭加の共同訓練。連合艦隊です。
日本の歴史初まって以来の光景、これができるようになったのがインド太平洋戦略ということで、省庁を挙げて各国の軍と連携するんだという戦略を打ち出して出来たこと。
今までは外交というと外務省の専権事項だった。
だから各国の軍と直接付き合うと、外務省からなに勝手なことやってるとくる。だから米軍は許されるけど、他のオランダ軍とかカナダ軍とかニュージーランド軍と防衛省が行くと、外務省通さずにニュージーランド行って何やってんだと言われていたのが、国家戦略としてインド太平洋で共同で訓練ができるようになった。

④情報・知見の集約と司令塔機能
 インテリジェンスとそれを国家戦略に反映する仕組み

日本はインテリジェンスって外務省・防衛省・内調(内閣情報調査室)・公安調査庁・警察金融庁・財務省それぞれインテリジェンスコミュニティーを持っているんですがみんなバラバラで、とりわけ警察の方のインテリジェンスと、軍の方のインテリジェンスは仲が悪くて、公安調査庁も仲が悪くて、お互いに自分の手の内を明かさない。
スパイの話一つ見ても、スパイの情報を警察が把握しても、公安調査庁や防衛省には教えない。防衛省側も把握していても警察には教えないという形で、結局スパイ情報の集約さえもまともにできてなかったのは第2次安倍政権前なんです。

この国家安全保障局ができて、各インテリジェンスコミュニティの情報を全て集約して国家戦略に反映する、つまり総理官房長官にきちんと伝えることができるようになった。
今までは、警察庁も公安調査庁も総理に必ずしも報告してないんです。
日本の公安っていうのは超優秀なんでしょうけど、その公安が調べた情報を日本はまったくうまく使えなかったんです。
公安調査庁は官邸に直接報告するしルートがなかったんです。
この国家安全保障戦略ができて初めて、公安調査庁の情報をストレートに官邸にあげるという仕組みができたんです。
政権中枢にストレートに伝えるということができるようになったというのが、この一番の画期的な話なんです。

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