8、信仰的自立

8、信仰的自立

李氏朝鮮時代の朝鮮王朝末期の様子を、イザベラ・バード『朝鮮紀行』で見ていきます。

★朝鮮の王族たち
・王妃の政治的な影響力がなみはずれてつよいことや、国王に対してもつよい影響力を行使していること、などなどは驚くまでもなかった。王妃は敵に囲まれていた。国王の父大院君を主とする敵対者たちはみな、政府要職のほぼすべてに自分の一族を就けてしまった王妃の才覚と権勢に苦々しい思いをつのらせている。
・王家内部は分裂し、国王は心やさしく温和である分性格が弱く、人の言いなりだった。

★官僚・両班
・日本の発展に興味を持つ者も少数はいたものの、多くの者は搾取や不正利得ができなくなるという私利私欲のために改革に反対していたとし、堕落しきった朝鮮の官僚制度の浄化に日本は着手したが、それは困難きわまりなかった。
・両班は公認の吸血鬼であり、ソウルには『盗む側』と『盗まれる側』の二つの身分しかない
・伝統上、両班に求められるのは究極の無能さ加減である。従者たちは近くの住民を脅して飼っている鶏や卵を奪い、金を払わない。
・朝鮮の重大な宿痾は、何千人もの五体満足な人間が自分たちより暮らし向きのいい親戚や友人にのうのうとたかっている、つまり「人の親切につけこんでいる」その体質にある。そうすることをなんら恥とはとらえず、それを非難する世論もない。ささやかながらもある程度の収入のある男は、多数いる自分の親族と妻の親族、自分の友人、自分の親族の友人を扶養しなければならない。それもあって人々はわれがちに官職に就こうとし、職位は商品として売買される。

★一般朝鮮人
・借金という重荷を背負っていない朝鮮人はまったくまれで、つまり彼らは絶対的に必要なもの以外の金銭や物資に貧窮している。
・彼らは働いても報酬が得られる保証のない制度のもとで暮らしているのであり、「稼いでいる」とうわさされた者、たとえそれが真鍮の食器で食事をとれる程度であっても、ゆとりを得たという評判が流れた者は、強欲な官吏とその配下に目をつけられたり、近くの両班から借金を申し込まれたりするのがおちなのである。
・非特権階級であり、年貢という重い負担をかけられているおびただしい数の民衆が、代価を払いもせずにその労働力を利用するばかりか、借金という名目の無慈悲な取り立てを行う両班から過酷な圧迫を受けているのは疑いない。商人なり農民なりがある程度の穴あき銭を貯めたという評判がたてば、両班か官吏が借金を求めにくる。これは実質的に徴税であり、もしも断ろうものなら、その男は偽の負債をでっちあげられて投獄され、本人または身内の者が要求額を支払うまで毎朝鞭で打たれる。

★イザベラ・バードの提言
・まとめとして、わたしはあえてつぎのように提言する。朝鮮の国民の環境は日本もしくはロシアの援助を得て漸進的に改善されるはずである。
参考【前編】イザベラ・バード「朝鮮紀行」まとめ

朝鮮王朝末期の様子を見ると、どこかの団体とそっくりだと思いませんか?
朝鮮王朝末期の様子はまさしく、統一教会の末期、今日の様子に酷似しているように思えてなりません。
王族たちは勢力争いに明け暮れ、国を司る官吏や両班は、搾取や不正利得による自分の利益を第一に考え改革に反対し、その他一般民衆は、みんな借金という重荷を背負っており、「稼いでいる」とうわさされると強欲な官吏とその配下に目をつけられ、近くの両班から借金を申し込まれ、一旦貸してしまったらそのお金は返ってくることはないのです。また働いても報酬が得られる保証もありません
このような世界では、上からの改革を望んでも、実現されることはありません。
改革してしまったら、自分たちの既得権益も失われてしまいますから、改革などできるはずもありません。
イザベラ・バードも、内部からの改革に期待するのではなく、外部からの改革に期待しています。

今日の統一教会はどうだったでしょうか?
教会で内部改革が行われようとしたのは、文亨進様が世界会長に就任し、文國進様が財団トップとして経済に責任を持っていた時期でした。
しかし既得権益を守ろうとする「韓国のマフィアのような組織」の抵抗を受け、最終的には文亨進様、文國進様が教会を追い出される結果となりました。(⑤教会幹部たちの腐敗
イザベラ・バードは朝鮮に対しては「日本もしくはロシアの援助を得て漸進的に改善されるはず」と外部からの改革に期待しましたが、今日の教会ではそのような期待は持てるはずがありません。
ではどうしたらいいか?
教会に依存する隷属的信仰を卒業し、せめて信仰的に自立するしか道はないのではないでしょうか?
信仰的自立つまり、アベルの言うことを言われるままに無批判的に全て受け入れるのではなく、信仰とは何か?アベルの言うことは正しいのか?今まで聞いてきた教えは本当に正しいのかどうかということを、自分の頭で考え、原理的に分析し、自分自身が自分の信仰に対し責任を持つことが重要なのではないでしょうか?
そうでもしない限り、隷属的信仰は一生続いていってしまいます
また信仰的に自立した姿こそが家庭教会というものですし、自分が氏族のメシヤとなって、氏族を正しく導き、希望溢れる教会を作っていくための必要不可欠な信仰姿勢だと思います。
自分で考え、こうだと決めたら勇猛果敢に実践し、実績を残すことができたら天に捧げる、このような主体的信仰こそが今必要とされる信仰姿勢なのではないでしょうか?

全ての判断を教会に委ねる、アベルに委ねるというような隷属的信仰は、自分自身に対し自分は一切責任を持たないという信仰姿勢です。
隷属的信仰のまま人生を終わってしまったら霊界に旅立った時、アベルの言う通りの信仰生活をしたんだから、一生懸命に献金のノルマを果たしたんだから、当然天国に行けるもんだと思っていたら、行きついた先は生きていた時と全く同じような世界だった。喜びにあふれた光輝く世界に行けるもんだと思っていたら、常に食べるものにも、着るものにも、住むところにも不自由し、将来に不安を感じ、常に何らかのノルマに追いかけられ、心が休まることのない世界に行ってしまった。家族とも心が離れ、相対者、主体者とも会えず、親戚は何処を探しても見当たらない、孤独な世界に行ってしまった。周りを見渡すと自分と同じような食口たちが、自分と同じように焦燥した表情で佇み、お互いがお互いを慰め合っている。しかしそんな自分たちに対し教会の上の方からは常に献金のようなノルマが与えられ、自分たちから何らかのものを奪っていこうとする。
いったい何が間違っていたのだろうと振り返ったときに、結局教会に言われるままに生きた結果がこの様だ。教会が悪い、アベルが悪いと言って、教会やアベルを恨み憎み、そんな憎しみに凝り固まったまま永遠に霊界を彷徨う人生が待っているかもしれません。

しかし信仰的に自立した場合、教会の指示、アベルの指示は指示として、あとは自分自身が判断し、行動する。
その行動に対する結果も自分自身が招いた結果ですから、誰も恨むことはない、それだけでも心は穏やかになれるはずです。
日本が罪深いのか、逆に功労が高いのか、判断するのも自分自身。
その結果課せられた献金ノルマを果たすか果たさないか、それを判断するのも自分自身。
自分の良心に従い、神の願いは何処にあるのかを自分自身が考え判断し、自分は何をするべきなのかを考え行動する。
そんな自立的信仰、主体的信仰こそが本来神が願われる信仰姿勢なのではないでしょうか?

献金ノルマに振り回され、四六時中お金の工面だけに時間と労力を割かれてしまったら、本当に大切なことは何もできません。
日本における教会の問題は、献金ノルマを果たそうと無理した結果生まれたものばかりです。
霊感商法が社会問題となり、公安にまで目をつけられたのは、献金のノルマを果たすために、目先の実績にとらわれ、詐欺的手法を使うようになった結果です。
霊感商法等で悪いイメージができてしまったために、日本では教会の社会的信用も失ってしまいました
真のお父様が入国できなかったのも、霊感商法の親玉として、日本国としては許可することができないのは当たり前です。
経済的問題によって日本の教会は多くのものを失ってしまいました
今回ここで提起した問題は、まさしくこの日本に課せられた献金ノルマは、果たして本当に正当なものだったのかどうかという根本的な問題です。

日本は元々サタン側国家だった。選民韓国人を迫害し、真のお父様まで逮捕し拷問にかけた罪深い国、民族なんだ。
それゆえ神のみ旨のための万物に対しては日本が全面的に責任を持たなければいけないと教育されてきたその根本が、間違っていたのではないかということを、今回『サタン国家日本、罪の呪縛からの解放』で論証したのです。
あとはこの内容を信じるか信じないかは、読まれた方の判断に委ねられています。
前にも言いましたようにこの内容は、単なる一個人の意見にすぎません。
教会幹部でもなければ、牧会者でもない、権威ある人でないばかりか、教会にもあまり顔を出さないような単なる平信徒一人の意見にすぎません。
今まで教わってきた自虐史観とは真逆な内容ですので、正しいかどうかも判断が難しいでしょう。信用できるかどうかも分からない、取るに足らない人間の意見でしかありませんが、何かしら心に引っかかるものがありましたら、あとはご自身で研究し、分析し、自分なりの正解を導きだすきっかけにしていただきたいのです。

人生はあっという間です。
私たちの人生で与えられた時間は限られており、できることには限界があります。
そんな長くはない時間、何にどのように使うのかで、自分の一生が決まってしまうのです。
他人に振り回されたままの人生で終わってしまって本当に良いのでしょうか?
最後の瞬間に自分の人生に悔いはないと本心から思える、そのような人生を送りたいものです。

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このブログ記事は、このサイト『驕りし選民 繰り返される摂理の失敗』の一部を掲載したものです。

『驕りし選民 繰り返される摂理の失敗』は、今まで罪深いサタン国家と教育され、献金の無間地獄へと追いやられていた日本人を解放するためのサイトです。
実際は罪深いどころか、日本無くして1920年に真のお父様を韓半島へとお迎えすることはできませんでした。
日本が朝鮮半島に進出することにより、朝鮮にキリスト教が復興し、ロシアの侵略による共産化を防ぐことができました。
このサイトではこのような歴史的真実を明らかにすることにより、神と真のお父様の真の願いを追い求めたいと思います。

同時にこのサイトでは、本当に罪深く、自ら滅びの道を歩んでいるのは誰なのかを明らかにしていきます。 ここで明らかにされることにより、自ら悔い改め、滅びの運命から逃れることを期待するものです。

今回の記事は、 再臨摂理を失敗したのは誰か?  の一部です。
ご興味を持っていただけましたら、本文をお読みいただければ幸いです。

※テーマ一覧

サタン国家日本、罪の呪縛からの解放
日本の韓国統治40年
本来の摂理的エバ国家は日本!?
真のお父様 の監獄生活
驕りし選民 繰り返される摂理の失敗
文鮮明先生の摂理路程
再臨摂理を失敗したのは誰か?
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