⑤-2 韓国人2 再臨論への疑問

原理講論の再臨論には、再臨主が降臨される国を韓国と結論付けていますが、ここにその内容を要約し掲載してみます。

(三)東方のその国は、すなわち韓国である

(1) この国は「40日サタン分立の民族的な基台」を立てなければならない
・第一イスラエルは、当時サタン世界であったエジプトで、400年間を苦役した。
・第二イスラエルも、当時、サタンの世界であったローマ帝国で、400年間迫害を受けながら闘い勝利した。
・第三イスラエルである韓国民族も、サタン側の国家日本帝国に属国とされ、1905年の乙巳保護条約以後1945年まで40年間迫害を受けた。

(2) この国は神の一線であると同時にサタンの一線でなければならない
イエスが再臨される韓国は神が最も愛される一線であると同時に、サタンが最も憎む一線ともなるので、民主と共産の二つの勢力がここで互いに衝突しあうようになるのであり、この衝突する一線が38度線である。
韓国民族はこの一線におかれた民族的供え物であるがゆえに38度線で裂き、「カイン」「アベル」の二つの型の民族に分けて立てたのである。
したがって、この38度線は民主と共産の一線であると同時に、神とサタンの一線ともなるのである。それゆえ、38度線で起きた六・二五動乱(韓国動乱)は民主と共産、二つの世界間の対決であり、さらには神とサタンとの対決であった。

(3) この国は神の心情の対象とならなければならない
メシヤを迎え得る民族は、神の心情の対象として立つ孝子、孝女でなくてはならないので、当然血と汗と涙の路程を歩まなければならない。
韓国民族は有史以来、幾多の民族から侵略を受けても、一度も他の国を侵略したことはなかった。
韓国民族は先天的に宗教的天稟を持ち、敬天思想が強く、忠、孝、烈を崇敬する民族性をもっている。

(4) この国には預言者の証拠がなければならない
第一に、この民族は啓示によって、メシヤ思想をもっている。
李朝500年以来、この地に義の王が現れて千年王国を建設し、世界万邦の朝貢を受けるようになるという預言、これが鄭鑑録信仰による韓国民族のメシヤ思想である。韓国民族が待ち望んできた義の王、正道令は、韓国に再臨されるイエスに対する韓国式の名称であった。
第二に、多くの宗教において、啓示によって韓国に再臨すると信じられているそれらの開祖は、将来来られる再臨主ただ一人を指している。すなわち、将来イエスが再臨されることを、仏教では弥勒仏が、儒教では真人が、天道教では崔水雲が、「鄭鑑録」では正道令が顕現すると啓示を受けてきた。
第三に、イエスの韓国再臨に関する霊通人たちの神霊の働きが雨後の竹の子のように起こっている。

(5) この国であらゆる文明が結実されなければならない
有史以来、全世界にわたって発達してきた宗教と科学、すなわち、精神文明と物質文明とは、韓国を中心として、みな一つの真理によって吸収融合され、神が望まれる理想世界のものとして結実しなければならない。
第一に、陸地で発達した文明も韓国で結実しなければならない。
第二に、河川と海岸を中心とした文明も韓国が面する太平洋文明として結実しなければならない。
第三に、気候を中心とした文明も韓国で結実しなければならない。

原理講論を見ると、以上の5つの理由から再臨主が降臨される国を韓国と結論付けています。
しかし今まで考察した1945年当時の摂理と、文先生のみ言をみると、再臨論には数多くの問題点があることが明らかです。

「(1) この国は「40日サタン分立の民族的な基台」を立てなければならない」
韓国民族は、1905年の乙巳保護条約以後1945年までの40年間、サタン側の国家日本帝国によって迫害を受けたことが選民国家となる第一番目の条件のように書いてあります。
しかし文先生が誕生されたのは1920年1月6日(陰暦)でした。つまり文先生が誕生されるときにはまだ「40日サタン分立の民族的な基台」は成立していませんでした。無理に解釈すれば、「40日サタン分立の民族的な基台」が立った1945年から再臨主を中心とした摂理が、選民韓民族とともに出発したと解釈できないことはありませんが、いまいち釈然としません。

「(2) この国は神の一線であると同時にサタンの一線でなければならない
韓国民族はこの一線におかれた民族的供え物であるがゆえに38度線で裂き、「カイン」「アベル」の二つの型の民族に分けて立てたのである。」

韓民族が選民国家である証しの第二番目が、神の一線であると同時にサタンの一線として南北分断国家であることが挙げられています。
しかし韓半島が分断されたのは、あくまでも1945年当時の摂理に失敗した結果であると、③朝鮮半島でも論述したように、文先生のみ言の中でも何度も語られている事実です。
ですから南北分断は、韓民族が選民国家である証しではなく、韓民族が摂理に失敗した証しでしかありません。
また原理的に見ても、神のみ旨の中心人物であるアダムが摂理に失敗したとき、サタンが侵入したアダムを、善の表示体であるアベルと、悪の表示体であるカインに分立し、カインがアベルに屈服し、実体基台に勝利することによりメシヤのための基台が完成し、メシヤを迎えることができるわけですから、やはり南北分断という事実は、韓民族が選民国家である証しではなく、韓民族が摂理に失敗した証しとなるのです。

(3) この国は神の心情の対象とならなければならない
(4) この国には預言者の証拠がなければならない
(5) この国であらゆる文明が結実されなければならない
この部分に対応する国家、民族は、韓民族だけとは限りません。

例えば日本は、神の心情の対象となって、神が朝鮮半島にメシヤを遣わすための準備として、朝鮮半島を後に中共となる清から解放し、共産主義の宗主国となるロシアの侵略から守り、朝鮮半島にキリスト教が広まる土台を作った。
また日本は世界で最も長い歴史を持つ国王である天皇をいただき、天皇を中心として全国民が一つとなる姿は、将来きたるべきメシヤを迎えた時、メシヤを中心として全国民が一つとなり、神の理想を実現するための訓練が自然となされていた。
また日本人は先天的に宗教的天稟を持ち、敬天思想が強く、忠、孝、烈を崇敬する民族性をもっおり、その民度の高い国民性は当時も今も世界から称賛されている。
その上日本には旧来より、日本にメシヤが降臨するという予言が多く、大本教を中心とする新興宗教の中には、必ずと言っていいほどメシヤ思想が盛り込まれている。
そして日本は韓国と同じ温帯地域にあり、日本であらゆる文明が結実しようとしている。
以上のように解説していたとしてもほとんど違和感はありません。

これは日本に限らず、自分の国は世界の中心であり、特別な国であるという思想は、世界中で等しく語られおり、中華思想や神の祝福の地アメリカをはじめとして、イギリス、フランス、ドイツ等どの国も自分の国が世界の中心であるという思想を持っています。
これらの内容を考えると、再臨論にある韓国こそがメシヤ再臨の地であるとする説明は、もう一度検証する必要があるように思えます。

再臨論にはこのように多少問題はありますが、メシヤである文鮮明先生が朝鮮半島に誕生されたという事実は間違いありません。それが朝鮮半島でなければいけないという説明に問題があるだけです。
それは文先生がメシヤであるということを証明するのが難しいのと同じで、理屈では証明できない内容だということではないでしょうか?

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このブログ記事は、このサイト『驕りし選民 繰り返される摂理の失敗』の一部を掲載したものです。

『驕りし選民 繰り返される摂理の失敗』は、今まで罪深いサタン国家と教育され、献金の無間地獄へと追いやられていた日本人を解放するためのサイトです。
実際は罪深いどころか、日本無くして1920年に真のお父様を韓半島へとお迎えすることはできませんでした。
日本が朝鮮半島に進出することにより、朝鮮にキリスト教が復興し、ロシアの侵略による共産化を防ぐことができました。
このサイトではこのような歴史的真実を明らかにすることにより、神と真のお父様の真の願いを追い求めたいと思います。

同時にこのサイトでは、本当に罪深く、自ら滅びの道を歩んでいるのは誰なのかを明らかにしていきます。 ここで明らかにされることにより、自ら悔い改め、滅びの運命から逃れることを期待するものです。

今回の記事は、   驕りし選民 繰り返される摂理の失敗    の一部です。
ご興味を持っていただけましたら、本文をお読みいただければ幸いです。

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